船橋港親水公園(船橋市浜町2)と船橋漁港(湊町3)で10月10日、「第9回御菜浦・三番瀬 ふなばし港まつり」が開催された。
「来て・見て・聴いて・食べて味わう船橋の海」をテーマに掲げる同祭りは、三番瀬の保全と再生促進を目的に、市民に海の魅力を感じてもらうために開く。
第1会場の親水公園では、生きた魚やカニに触れられる「三番瀬水族館」が設けられ、船橋の魚介類、農産品、手作りアートクラフトが販売された。ステージでは地元の湊町小学校、若松小学校、湊中学校、葛飾中学校の吹奏楽、よさこいチームの競演、ウクレレバンドやこども和太鼓の演奏、三番瀬絵画コンクール表彰式などが行われた。焼きホンビノス貝や焼きそば、落花生などを味わいながら公園を散歩する来場者の姿が多く見られた。
第2会場の船橋漁港では、漁船「太平丸」やヨットに乗って三番瀬や貝殻島を見学するクルージングのほか、魚のさばき方教室やストリート演奏も行われた。
「三番瀬絵画コンクール」で野鳥の会賞を受賞した伊藤汐里さん(小5)は「水の流れを工夫して描くのが大変だったけど、受賞できてうれしい」と話した。海が好きで太平丸に乗った古沢流星さん(小3)は「船のスピードが速い。沖にある貝殻島が白くてきれい」と驚いていた。
三番瀬水族館担当の橘右京さんは「子どもたちが魚を実際に見て触ると興味が湧き、多くの質問をしてくるので、特徴を見せながら答えた」と笑顔で話した。
同祭り実行委員会事務局長の岸本紘男さんは「御菜浦(おさいうら)とは、江戸時代に船橋の三番瀬が将軍家へ御菜(おかず)となる魚を献上していたことにまつわる名前。船橋周辺の海は豊富な漁場で、現在もスズキ漁獲量が全国一を誇り、ノリの養殖が盛ん。そうした豊かな海を身近に感じてもらうよい機会となった」と振り返った。