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船橋市郷土資料館に「胡粉仕上げ」の七段飾りひな人形 船橋ゆかりの人形師が制作

原米洲の人形の特徴でもあるのが、ふっくらとした顔

原米洲の人形の特徴でもあるのが、ふっくらとした顔

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 船橋市郷土資料館(船橋市薬円台4、TEL 047-465-9680)で2月3日、船橋ゆかりの人形師・原米洲(はらべいしゅう)氏が制作したひな人形を展示している。

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 原米洲氏は1934(昭和9)年に上皇陛下の初節句に人形を献上した人形師。栃木県宇都宮市生まれの原米洲氏は、18歳で上京。伝統的な人形制作の技法を学ぶ中で、「胡粉(ごふん)仕上げ」をどんなときでも美しく仕上げることができる技法を確立した。胡粉とは、カキの殻を粉にしたもので、粒子の荒い胡粉を沈殿させ、上澄みだけを塗り重ねて仕上げるが、温度や湿度によってはひびが入りやすい技法でもある。

 1966(昭和41)年にはその技法が無形文化財に指定され、原米洲氏は黄綬褒章を授与している。現在は「五色」として東京・浅草橋に本店を構え、三代目・原裕子さんが伝統を継いでいるが、約45年前には、原米洲が船橋・宮本で人形制作をしていたこともあるという。

 今回、初めて資料館に展示されたのは、「胡粉仕上げ」が施された七段飾りのひな人形。これは昨年3月31日、惜しまれつつも約140年の歴史に幕を下ろした「川守商店」を営んできた川守家から寄贈されたもの。

 郷土資料館で同企画を担当する学芸員の玄蕃(げんば)充子さんは「川守商店が閉店される際、昔から使われていた砂糖を量る器具など、さまざまなものを寄贈いただいた。その中にこのひな人形もあり、原米洲氏は船橋ゆかりの人形師であることから、今回寄贈いただいた。原米洲氏の人形は、このふっくらとした顔が特徴。非常に良い状態で保存されていたので驚いた」と話す。

 同展示は3月13日まで。月曜休館。

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