船橋市の習志野台第二小学校そば、住宅街の一角に「手作りパン工房 スーリール」(船橋市習志野台5、TEL 047-494-8517)が7月14日にオープンした。
オーナーの中野剛さんは、習志野台で生まれ育った習志野台っ子。専門学校卒業後、全国展開している大手ベーカリーに就職。フランスへも研修に渡り、本場のパン文化に触れた。今回、13年ほど勤めていた会社を辞め、自宅の駐車場スペースを約3坪の売り場に改装して開業。若いころから抱いていた、自分の店を構えたいという思いを地元で実現させた。
店内を彩るテーマカラーには、「娘の美空(みく)と美海(みみ)の2人をイメージする色を起用した」と、中野さん。エプロンやトレーもブルーに統一されている。
着用しているエプロンや看板は、それぞれ親戚に作成を依頼。さらに、自宅から店舗への改装は、大工だった美幸さんの父親と建築士の兄も携わったという。まさに、家族の力が一つになって生まれた店舗だ。
店名の「スーリール」は、フランス語で笑顔という意味。「地元の皆さんに、パンを選ぶ時に笑顔になってもらいたい。さらに、買っていただいたパンを食べて、もっと笑顔になってもらいたい。そんな思いも店名に込めている」という。
特に力を入れているのは、厳選した国産小麦と低温長時間熟成製法で作るフランスパン(250円)。他にも「子どもたちにも喜んでもらえるパンを」と、クマの形をした動物パン(130円)や、老若男女に人気のチキンカレーパン(170円)など50種ほどが並ぶ。買い物に来る客が選ぶ楽しみを感じられるように、それぞれの数は少ないが多くの種類を店頭に並べるようにしている。
チキンカレーパンの中には空揚げが入っており、外はカリカリ。油をなるべく吸わないように工夫を施し、油っこさが少ない軽やかな風味が特徴。自家製カスタードクリームがたっぷり入ったクリームパン(130円)も食べやすいと好評だ。
「フランスで感じたパン屋さんのあり方やパン文化も、お店を通して感じてもらえたら」と中野さんは笑顔を見せる。
営業時間は7時~19時。月曜定休。