白井市でとれた米を使った「米粉麺」を活用した「お料理レシピコンテスト」が12月21日、白井コミュニティセンターで行われ7人の近隣住民が参加し、創意工夫を凝らした作品を披露した。
同コンテストの仕掛け人は、経済評論家として主に東北地方などで活躍している奥崎喜久さん。今年10月に完成した「米粉麺」の味を広く市民に知ってもらう目的で企画された。公募で集まった7人の近隣住民がそれぞれに「米粉麺」を使用した料理を作成し、そのコンセプトと出来栄えを競い合った。コンテストの審査員を務めたのは、同市の伊澤史夫市長ほか秘書広報課、農政課、商工振興課など関連部署の責任者と奥崎さん。
創意工夫を凝らした「米粉麺」のレシピは「まかないあんかけ米粉そば」や「焼きうどん」「サラダうどん」など全部で7種類。それぞれが、米粉麺のもつ「つるつるとしてコシがある」という特長を生かして調理をした。
完成品を試食した伊澤市長は「モチモチとした食感を生かしていてどれもおいしい」と評価。「白井市の特産品として広めてゆける可能性が大いにある」と満足気な笑顔をみせた。
この日、米粉麺を調理をした吉田武司さんは「コシがあっておいしい。麺だと色んな使い方ができるので外食の時に常に勉強している」と語った。また、市内で米農家を営む竹田正子さんは「これまでは捨てたり、飼料にしていた米が有効活用できるので米農家の収入アップにつながる。麺だとすぐにゆで上がるので料理を作るのに便利」と語った。
米粉の普及について奥崎さんは「日本はたくさんの小麦粉を輸入している。これらを全て米粉に変えることができたら日本は減反の必要がなくなるし食料自給率をあげる事もできる。米粉ならアレルギーの心配もないので安心だ」と、いきまく。
市担当者があげる「生産過程でかかるコストをどのようにして販売価格で吸収するのか」という問題に対しても「米粉を普及させてゆく事で製造コストは大幅に下げる事ができる」と自信をみせる。
白井市によると同市内の米農家は369軒、市全体で1190トンの出荷高をもち、作付面積は234ヘクタールと市内産業の中でも大きなウエートを占めている。
本来値段のつかなかった『小米』を使用し、米粉麺の試作品が完成したのは2010年4月のこと。これが話題になり同市内のナシ農家から規格外の「ナシ」の有効活用についての相談が舞い込んだ。米粉麺の製造過程で「ナシ」の果汁をつなぎとして使用し、「白井産のナシを使った米粉麺」が2011年10月に完成した。これに、発芽玄米を使用して製造した「発芽玄米の米粉麺」を加えた3種が商品化され、現在は農協が運営する直売所など同市内を中心に4カ所で販売が開始されている。