ふなばし三番瀬海浜公園(船橋市潮見町)で6月3日、湊町小学校の全校児童511人が潮干狩りを行った。
同行事は、地元の海を子どもたちに知ってもらうことを目的とし、2005年から地域住民協力の下、毎年行われている。今回は教職員や保護者、地域住民ら約700人が参加した。
開会式の後、子どもたちは熊手を片手に歓声を上げながら海へ入り、約1時間アサリを採った。アサリ以外にもヤドカリなどを採って観察している子どもの姿も。採ったアサリは「アサリご飯やボンゴレスパゲティ、みそ汁にして食べたい」と、子どもたちは元気よく答えた。
潮干狩り後の昼食には、地域の人と保護者が用意した郷土料理の「ふうかし」が振る舞われた。ふうかしとは、地元の漁師たちが昔食べていたというアサリ汁で、アサリのだしをメインにごく少量のみそを加えるもの。
早朝6時からPTA役員の保護者と地域住民が準備。「少し味が薄いけど、アサリがとってもおいしい」などの声が上がり、お代わりを求める子どもたちが列を作った。
同校PTA会長の小林さんは「自分の親の代はアサリもたくさん採れていたし、よく食べていたようだ。今の子どもには味が薄いかもしれないが、郷土料理なのでこういう機会に味わうのもいい」と話す。
潮干狩りに初めて参加した5年生児童の母・船木さんは「船橋が地元ではないので、初めてふうかしという名前を知った。潮干狩りも、ふうかしを食べるのも、とてもいい体験」と笑顔で話した。