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全日本マスターズ競歩で9連覇 77歳・米澤清彦さんが公開練習

走る米澤清彦さん

走る米澤清彦さん

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 船橋市総合運動公園(船橋市夏見台6)陸上競技場で12月13日、全日本マスターズ陸上競技選手権大会(3000メートル競歩M75クラス)で9連覇を達成した米澤清彦さん(77)が報告を兼ねた公開練習を行った。

縄跳びをする米澤清彦さん

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 米澤さんは60歳から競歩の道を歩み始めた。3年半かけて陸上向けの体を作り上げ、65歳で大会に初出場。69歳で初優勝以降、さまざまな大会で優勝し大会新記録を更新。無敗の記録を続けており、「アジアの鉄人」との異名も持つ。

 米澤さんは今年も全国各地の21の競技大会に出場し、全大会で優勝を勝ち取った。9連覇を達成した同大会は「激しく厳しい戦いだった」と振り返る。

 「大会初日から雨でグラウンドに水が溜まるほどコンディションが悪く、フォームが崩れ、失格になる選手が続出。失格者が出る度にプレッシャーで、最後の1周になるまで駆け引きしながら必死に歩いた」と話す。勝因については、「競歩はスピードも大事だが、正しい姿勢でないと失格になる。きれいなフォームを保ち自分を貫いた」とも。

 この日の公開練習では、コーチに教わったトレーニングに加え、リハビリ体操指導者の資格を持つ米澤さんの視点で考えたというオリジナルメニューを披露。歩くバランス強化、腰や肩、肩甲骨の柔軟など体のさまざまなウオーミングアップの後、大会と同じ競歩の走りも披露した。

 「年齢とともに持久力とスピードは落ちてくる。それをカバーするため、フォームや足の動きをスムーズにすることや、脳、メンタルなどの技術力を強化している」と米澤さん。78歳を迎える来年は、「全日本マスターズ陸上競技選手権大会」10連覇、「全日本マスターズ競歩大会」8連覇を目指す。新たな試みとして韓国の大邱(テグ)で行われ初挑戦となる「世界マスターズ陸上選手権」で8位以内の入賞を目指しトレーニングに励んでいる。

 「本当は80歳で世界大会へのメダルを目標にしていたが、前段階ということで来年に。現地の気温も分からないし、ヨーロッパの選手は強豪ぞろい。来年度に向け気を引き締めて練習に励んでいる」と意気込みを見せる。

 船橋市広報課の森さんは「9連覇した米澤さんのパフォーマンスやトレーニングは圧巻の一言。来年もぜひ頑張っていただきたい」とエールを送る。

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