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船橋「キタナラ子ども食堂」が1周年 毎月ゾロ目の日に食事を無料提供

店主の伊藤由佳さん

店主の伊藤由佳さん

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 船橋東図書館近くにある「カフェ ウフ」(船橋市習志野台5、TEL 047-462-1360)で4月4日、1周年を記念した「キタナラ子ども食堂」が開催された。

店舗外観

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 子ども食堂は、さまざまな家庭の事情により孤食や栄養不足など、食事に不安を抱える子どもたちが1人でも安心して入れる「場」を地域の協力で設け、無料や安価で食事を提供する地域活動の一つ。全国各地で行われている。

 「キタナラ子ども食堂」の発起人は店主の伊藤由佳さん(52)。船橋で育ち都内の飲食店などで働いた後、2年ほど前に「カフェ ウフ」をオープンした。営業を続ける中、昨今の子どもの食事事情と各地で開かれている子ども食堂の存在を知った伊藤さんは「自分も子どもたちを助けたい」とすぐに企画、実行に至った。

 昨年、学校が春休み期間中だった4月4日に初開催。「覚えやすい」ということで、初開催以降、毎月ゾロ目の日に子ども食堂を開き、1月1日の元日も含め、1年で12回行った。毎回平均40~50人が集まり、最初はチラシ配りなども行っていたが、今は口コミで広がった効果もあり自然に人が集まるという。1周年となったこの日は約60人が集まり、松戸徹市長も訪れた。

 情報を知って初めて参加した母親は「近所に住んでいて気になったので子どもと参加した。母親同士、子ども同士の交流ができてとても良かった。また来たい」とコメント。小学3年生と4歳の子どもも、うれしそうに食事をしていた。

 提供する食事は、普段利用している取引先から無償で提供されている。運営に関しては、スタッフ、友人をはじめ、伊藤さんの思いに賛同した10人以上の協力で成り立っている。同店の取引先の農園で勤務し、子ども食堂スタッフの八島さんは「1回目からずっと参加している。毎回おなかいっぱいになるまで食べる子どもたちの姿や、これを機に交流が生まれる瞬間を見られるのがうれしい」と話す。

 実は伊藤さん自身もシングルマザー。貧困家庭の気持ちは痛いほどよく分かるという。2人の子どもも無事社会人になり、子ども中心の生活も最近やっと落ち着いた、と胸の内を明かす。「これからは自分がシングルの親のモデルになり、そうした人たちの居場所を作り、皆さんの力になりたい」と意欲を見せる。

 次回は5月5日。子ども食堂の開催情報は、店や店のフェイスブックで確認できる。子ども食堂の料金は、子ども=無料、子どもと大人=300円、大人=500円。

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