船橋市医療センター(船橋市金杉1、TEL 047-438-3321)が自治体立優良病院として「総務大臣表彰」を受賞し、6月22日、都内で表彰式が行われた。
同賞は総務省が1986(昭和61)年度から行っているもので、自治体立の病院で地域医療に果たしている役割や、累積欠損金がなく、過去5年以上経常利益を計上している経営の健全性が確保されていることを総合的に判断し表彰するもの。毎年1回実施され、本年度で32回目。
今回の受賞にあたっての選考理由は3点。1点目は、救急医療について、受け入れ要請時に処置ベッドの都合で断ることがないよう「断らない救急」を実施していること。
2点目は、他の医療機関との連携において、連携医制度の運営として優先予約診療の実施をしていること。同院ではMRIなどの高度医療機器の共同利用なども実施している。3点目は救命救急センターの設置や地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院として地域医療に貢献していることだ。
同院の副院長で、医療連携・患者支援センター長の多部田弘士さんは「今回の表彰については大変名誉なことであると同時にわれわれの日常の努力が評価されたことでもあり非常にうれしく思っている。選考基準の一つ『他の医療機関との連携の状況』は、『連携医制度』を取り入れ、連携医からの紹介患者は予め外来診療予約を取ることができるように、『優先予約診療』を取り入れている」と話す。
同院が最近特に力を入れている活動が「顔の見える連携づうくり」だとも言う。「職員だけでなく、各診療科部長や病棟師長と、診療所訪問を実施している」とも。
本年度、同院と同じく表彰を受けたのは国内の全5つの病院。船橋市医療センターのほかには、岩手県立磐井病院、日本海総合病院(地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構)、美濃市立美濃病院(岐阜県美濃市)、豊橋市民病院(愛知県豊橋市)が選ばれた。