船橋市内に本社を構え、総合建設業を生業とする土佐工業(船橋市三咲4、TEL 047-449-7305)が「建設女子」のおしゃれ心をくすぐるブランド「けんせつ姫」を企画し、本格的販売に踏み切る。
同社社長の柴田久恵さんは、建設業界には珍しい女性社長。現場の一作業員だった頃、「おしゃれしたくても汗と泥でドロドロ、作業着も女性向けのものなんてなかった。現場にいる女性も珍しい時代だったから男性と一緒になって汗を流していた」と、現場作業時代を振り返る。
「女性特有のニーズを満たしてくれるポケット位置や収納、動きやすさを重視した生地や股上の深さなど機能性を追求した」と柴田さん。ブランドロゴは、縁起の良さを示す「末広がり」をイメージ。作業着は上下セパレートタイプで、黒地の生地に縫い糸や刺しゅうは女性らしさを感じさせるピンク色を使用、裏地は花柄模様をデザインしている。
「芸能界の華やかな女性たちがつなぎの作業着をデザインして、ブランディングしているのをたまに見かける。上着とパンツがセパレートになっているタイプは珍しいのでは」と、柴田さん。「つなぎだと女性は何かと不便だから」と、女性目線ならではの開発コンセプトを話す。
今後は、本業と並行して作業着ブランド「けんせつ姫」もアピールしていく予定だという。建設業界の現場で働く女性たちはもとより、大手ゼネコンの女性職員や学生などもターゲットに据える。