梨の妖精として全国的にも認知度の高いご当地キャラクター「ふなっしー」をあしらったデザインの「ふなっしー梨箱」が8月1日、船橋市地方卸売市場(船橋市市場1)内にある「山邦青果」に到着した。
かわいらしい色使いが女性層から人気を呼んでいる2018バージョン(関連画像)
初日の集荷は200ケース。この日市場には100ケースほどが着荷した。5キロサイズのオリジナル梨箱には「幸水」が10~16玉程度入っている。実の大きさによって数を調整し5キロ前後の重量にそろえられている。「ふなっしー梨箱」は、毎年オリジナルのデザインを採用、ふなっしー人気の上昇とともに「育って」きた企画商品で、船橋市場内の青果仲卸業の「山邦青果」が全流通を取り仕切っている。
梨箱は、契約している梨農家で収穫したものを手作業で箱に詰め出荷される。契約農家は、いずれも「山邦青果」の代表・浅沼仁さんが直接農園を視察し、各農園の生産状況や栽培状況などをヒアリングして契約を交わしている。浅沼さんはここ数年同企画に携わってきたことで、「船橋のなし」をはじめとした各地の梨、梨の生産者との情報交換によって知識を深めてきたため、船橋市場内では「梨のおじさん」「梨社長」と愛称を付けられるほどの梨専門家として知られるようになっているという。
今年の「船橋のなし」は、例年よりも開花時期が早かったため2週間ほど初出荷も早まった。浅沼さんによると「農家によって状況はまちまち。収穫が早かったのでお盆には幸水が終わってしまうと思われていたけれど、実の成熟状況をみるとお盆明けくらいまでかかり幸水の収穫をするところもありそう」という見通しだ。ふなっしーデザインの「船橋のなし」は、今年の販売数分「幸水」はほぼ完売している。
同企画は、ふなっしーの考えの下、売り上げの一部を東日本大震災の震災孤児たちを支援する「みちのく未来基金」に寄付するチャリティーとしても共感を集めている。市内で販売されている梨は、お盆前後から「豊水」、8月後半から10月末まで収穫できる「新高」などが主力。
当初地元スーパーの店頭かネット販売、市内の梨生産者が経営する直売所のみで展開されてきたが、船橋市内を中心としたスーパーマーケットチェーンの「ランドロームフードマーケット」や東武百貨店地下の食品スーパー「丸あ商店」、今年からは大手量販店の「イオン」などの市内を中心とした一部の店舗でも販売している。