「第41回鳥人間コンテスト」滑空機部門において優勝し2連覇を達成した日本大学生産工学部津田沼校舎(習志野市泉町1)のサークル「津田沼航空研究会」が11月3日・4日、コンテストで使用した機体を学園祭「桜泉祭」で公開する。
「鳥人間コンテスト」は読売テレビ放送が主催し、人力飛行機の滞空距離および飛行時間を競う競技会。同校は今回14回目の出場となり、滞空距離の記録は446.42メートルで、昨年の学生記録を更新した。19チームが参加した決勝大会の様子は、読売テレビ系で8月29日にテレビ放送された。
津田沼航空研究会は1959(昭和34)年に発足し創立59年になるサークル。部員数は1~3年生の56人。構造設計班、コックピット班、翼班、空力設計班など、さまざまな班で編成されている。各チームが先輩やOBの指導の下、専門的な知識を身に付け、約1年間かけて機体を製作し、練習を重ね大会に臨んだ。他大学チームとの横のつながりもあり、相互での作業場の見学、合同のハングライダー練習、機体の構造についての情報交換などを行い、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しているという。
「桜泉祭」では今年のコンテストで使った機体を公開する予定で、現在は1、2年生が優勝の際に使用した機体の破損箇所を修復中。機体の構造の基本を学ぶため、修復は1年生がメインで行う。来年の大会に向け、すでに新しい機体を設計し、来年4月には完成させる予定だという。
パイロットで3年生の熊倉賢人さんは「去年優勝していたこともあり、とてもプレッシャーを感じる大会だった。台風が近づく悪天候の中、各チーム苦戦していた。2連覇したことで去年の優勝がまぐれではないと証明できたのが一番うれしい」と話す。「サークルでの活動はこのために生まれてきたんじゃないかと思うぐらい充実していた。将来も航空業界で働けたらと思っている。後輩もサークルに限らず、何かに熱中し、一つのことに取り組む充実感を感じてくれたら」とも。
新部長の銅坂昌己さん(2年)は「先輩方の2連覇を受け、やってくれたなと思った。自分はあんまりプレッシャーは感じておらず、自分たちらしい良いものを作り、ベストを尽くしたいと思っている」と話す。