冷や麦うどん所「風船かずら」(船橋市市場4、TEL 090-5191-8798)がオープンして半年が経過した。
店主の安岡つき子さんは江戸川区の出身で、高校を卒業後裁縫会社に就職したが、21歳の時に「子どもの頃から飲食店で働きたかった」という希望をかなえ、下北沢のそば店に転職。そこでの働きが評価されて、現在の夫の姉に「弟のお嫁さんにこないか」と勧められ結婚したという。
その後、夫婦で独立し埼玉県でそば店をオープンしたが、手狭になり船橋市に移転。病気なども重なり2012(平成24)年に廃業を余儀なくされたが、安岡さんのリハビリ生活を続け、昨年春、薬の効果もあり体調が回復。インターネットで物件を探しこの場所を発見し、「運命だと思った」と言う。
夫の体調の関係でそば打ちができないこともあり、主力を冷や麦、うどん、中華麺にした。安岡さんは「冷や麦は昔ながらの手作り製法を大切にし、人の手で丁寧に製造された名古屋の熟成された乾麺を使用。小麦粉以外のそば粉、卵などのアレルギー物質を扱わない冷や麦」と話す。「つゆはそば店時代の秘伝の配合」とも。
店舗面積は約7坪。カウンター12席。店舗奥のカウンター席は、子どもや高齢者も座りやすいように低く設定し、子ども用のおもちゃも置く。店名の「風船かずら」は、「船橋」の「船」が入り、花言葉も縁起が良いからだという。メニューは「夏セット」(850円)と「サマーセット」(950円)。
リュウマチという障がいを乗り越え社会復帰した経験から、「こんな私でも障がいを持った人たちの道しるべになり、ここが働く場所になれば」と展望も語る。
営業時間は11時~16時。水曜・日曜定休。