船橋の総合建設会社「土佐工業」(船橋市三咲4)が7月24日、経団連会館で行われた全国建設業協会の社会貢献活動推進月間の功労者表彰で、建設業のイメージアップ・広報活動に貢献したとして表彰され、事例発表を行った。
同会では、「令和元年度建設業界社会貢献活動推進月間・中央行事」の中で功労者表彰を実施、災害復旧支援活動、地域活性化への取組、環境美化・保全活動建設業ふれあい活動、建設業のイメージアップ・広報活動などの分野に分けて24協会・支部と25社を表彰。
受賞団体を代表して、「岐阜県における豚コレラの防疫対応について」というテーマで、岐阜県建設業協会が、「平成30年7月豪雨における災害復旧活動報告」で岡山県建設業協会吉備支部が事例を発表。3団体目として、土佐工業が「建設業に携わる女性たちの輝く姿を取り上げたフリーペーパー『けんせつ姫』の発行」を事例として紹介した。
同社の行っている「けんせつ姫」という取り組みは、「女性向けの作業着を作れば建設業界に興味を持ってくれる女性が増えるのではないか」という同社代表の柴田久恵さんのアイディアから始まった一連の企画。
販売に関してはアパレル業界の予備知識がないままに漕ぎ出したため多くの苦労を抱えたという。その後、「けんせつ姫」の名前を使ったフリーペーパーの発行を計画、女性作業員が作業着姿で泥と汗まみれになっている現場の様子と、私服に着替え化粧をし、普通の女子として輝く笑顔を見せている姿を見開きで対比する写真集形式をとった。
一日の労働スケジュールや現場の意見なども含め1冊のフリーペーパーにまとめた。初版は1000冊、紙質にもこだわり配布ルートも大学や専門学校など将来建設業界に入ってくる可能性の高い女性たちが手に取りやすい場所を選んだ。こうした企画や柴田さんの編集手腕が認められ、「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2018」も受賞。
事例発表の最後に、柴田さんは「建設業界で働く女性を対象とした求人媒体を作ろうと考えている」と発表。会場全体を感嘆のため息で埋め尽くした。