![店舗前に立つ三浦美恵子さん](https://images.keizai.biz/funabashi_keizai/headline/1568873006_photo.jpg)
船橋市出身の小説家森沢明夫さんの小説「きらきら眼鏡」に登場する、中華料理店「桃龍門」(船橋市本町2、TEL 047-435-4007)が9月30日、閉店する。
中国人のコック、マスター、マスターの妻で店主の三浦美恵子さんの3人で約10年営業してきた。地産地消をコンセプトに、「来る人には楽しみを、帰る人には喜びを」をモットーに一人一人との縁を大切にしてきたという。
店舗面積は約22坪。席数は、カウンター5席、2人掛けテーブル3卓、4人掛けテーブル4卓、6人掛けテーブル2卓。
夫の体調が優れなかったことから美恵子さんもわが身を振り返り、10月の増税を機に「人生の第1章の幕を下ろす」という選択をした。最近は夫の体調が回復傾向にあるといい、美恵子さんは「元気になったらまた癒しの店を開きたいと希望を持ち、第2章の幕開けを夢見ている」と話す。
料理はコックの本格的な中華料理に美恵子さんがアレンジを加え、日本人に親しみやすい味にしてきた。小説にも出てくる人気商品は来店客の要望から生まれた「本格四川の麻婆(マーボー)豆腐」(800円)と肉まん(280円)、手作り焼きギョーザ(440円)など(価格は全て税込み)。現在はコックが中国に帰省したため、若い料理人が味を引き継いでいる。
「今まで来店してくださった全てのお客さまに感謝して、皆さまのこれからの活躍と幸せを心から願っている。このままお別れではなく、元気に再開できることを夢見ている」と美恵子さん。「きらきら眼鏡を掛けて、何事も神さまのお導きと、いい方向に考えている」と笑う。
「きらきら眼鏡」は、1冊の古本をきっかけに男女が出会う、船橋市を舞台にした恋愛小説。見たもの全てを輝かせる「きらきら眼鏡」を掛けているという女性が登場する。犬童一利監督により船橋市民参加型で映画化された。
営業時間はランチ=11時~14時30分、ディナー=17時~23時。日曜定休。