野生のキジが生息する船橋北部で、4月下旬から「白いキジ」の目撃情報がツイッターやネットニュースで相次ぎ現在、珍しい「白いキジ」を一目見ようと望遠レンズを装備したカメラを持つバードウォッチャーが連日集まっている。
「ふなばしアンデルセン公園」(金堀町)副園長の佐井田毅さんは「ここ最近、通勤途中にすごく大きなレンズを付けたカメラを持つ人が畑の近くに集まっているのを目にする」と話す。「白いキジは、残念ながら公園の中までは入って来ていないよう。私も見たことがない」とも続けた。
船橋北部に住む農家の女性は「3月24日農作業中に白いキジを目撃した。3月下旬から4月になるとキジが繁殖期を迎えるので、この辺りではこの時期、キジの鳴き声や姿がよく見られる。白いキジを見たのは初めてで、あの日に1度会って以来、もう見ていない」と話す。
女性と一緒に農作業をしていた弟は「最初見たときは、完全にニワトリだと思った」と笑う。「キジの鳴き声だったので驚いた。野生なのですぐに逃げてしまい、あの時以来会えていない。あの時見られたのは本当にラッキーだったと姉と話している」と話す。
白いキジは、昔から珍しい鳥とされ、吉兆の証しともなっていたようだ。言い伝えによると、日本の初の元号である「大化」(645~650)の時代、白いキジが朝廷に献上されたことがきっかけで、次の元号「白雉(はくち)」(650~654)へと改められたのだともいう。
白いキジを目撃した市内農家の男性は「これからはキジが子育ての時期になるだろうから、鳴き声を出さず、ひっそりとする時期。見つけるのは難しくなりそう」と話す。