船橋市内の産婦人科病院2院が、災害発生時や感染症流行時などにおける妊産婦支援を目的とした連携協定を3月18日、山口病院(船橋市西船5)で締結した。
山口病院で行われた調印式の様子=山口病院と共立習志野台病院が連携協定
「船橋市要配慮者避難支援ガイドライン」に基づき、透析専門病院や産婦人科病院は専門的な対処が必要な患者受け入れを目的に参集義務が除外されているが、今回の連携協定は2院間での患者相互受け入れを目的としたもので、出産直前のタイミングに妊婦が被災した場合などを想定している。
仮に、どちらかの病院が被災・機能停止したとしても母子手帳持参で、それまでの診療データや経過記録を引き継ぎ、スムーズに出産を行えるように連携する。両院はいずれも、停電時でも医療行為を提供できるよう自家発電装置を整備しているという。
通常時からの情報共有、共同での情報発信などで妊婦への周知を強化し出産環境の整備を狙う。今後、市内における他の周産期病院との連携も進め、個人医院やクリニックとの連携、市との連携などを通じ、さらに環境整備を進めていく見込み。
将来的には、近隣市での出産を予定し、市外のクリニックなどで受診していた妊産婦が、災害発生などによりその院での出産が困難になった場合の受け入れなども行っていくなど、千葉県北西部での連携も視野に入れている。