
船橋市在住の小説家、森沢明夫さんのエッセー集「あおぞらビール」がNHKでドラマ化された。
森沢さんは葛飾小中学校出身。2012(平成24)年に発行された同エッセー集は、森沢さんの青年期のアウトドアな日常や友達と遭遇した爆笑のエピソードなどをつづった作品。2年ほど前から「再販のきっかけになれば。また、あおぞらビールの世界観を再現したクラフトビールの『あおぞらビール』を県内各所で造ることで地域を盛り上げたい」という熱い思いを持つ有志が集まり、「あおぞらビールプロジェクト」が発足。5月30日には「あおぞらビール開栓式」が行われるなど、地元を中心に盛り上がりを見せている。
6月11日には双葉文庫から新装版として「あおぞらビール」と、その続編「ゆうぞらビール」も新装版で再販。6月16日からは、この2作を原作としたドラマ「あおぞらビールが」(全32回)が月~木曜の22時45分~23時にNHKで放送されている。
ドラマについて、森沢さんは「原作のアホさがいい具合に薄まって、爽やかになっているという印象。青空の下でビールを飲む若者たちのキャラが、みんな『いい奴』なので、『俺も一緒に野遊びして、乾杯したい』と思った」とコメント。
撮影現場にも足を運んだという森沢さんは「たくさんの伏線と回収があるので、笑いながらドラマの妙味も味わえる作りになっている。現場では俳優陣がリアルな友達になって、本当に楽しそうにしていた。ドラマにもその『仲良し感』がにじみ出ているので、仲間になったつもりで楽しんでもらえたら」と話す。
SNSでは、「若者3人がキャッキャしながらキャンプで料理をしてビールを飲んでるのを夜に見るのがしみじみいい」「何よりも楽しそう」「原作とはまた違った雰囲気がいい。明るくてとにかく楽しそうで料理も作ってみたくなる」などの声が上がっている。
読者の間で「電車の中では絶対に読めない」と度々話題になっている同作品。森沢さんは「実はこの原作には隠れファンが多くて、中には『森沢さんの全ての作品の中で一番好き』と言う人が結構いるほど。若かりし頃の僕が味わった笑える事件の数々。ぜひとも電車の中や喫茶店など、人前で読んでほしい」と呼びかける。