千葉県立船橋北高等学校(船橋市神保町)で11月13日、就職を希望する2年生を対象とした「第2学年就職ガイダンス」が行われた。
企画したのは、同校でフードシェアや居場所カフェを運営するNPO法人「ハイティーンズサポートちば」(千葉市中央区)。理事長の吉永馨さんは「NPOが授業の一環でガイダンスを行うのは県内でも初の取り組みでは」と話す。
同校の伊藤和孝校長は「就職ガイダンスをNPOにお願いするのは初めての試み。地元で活躍している企業があることを広く生徒に知ってもらいたい」と話す。
ガイダンスには近隣地域の5社が参加。森興業(建設業)、森のくまさん(保育業)、南生会(介護・福祉業)、春田建設(屋根・外壁業)、小黒組(鉄筋加工業)。生徒13人に向けて各社が業務内容や働き方などの特色を説明した。「みやぎ台南生苑」(みやぎ台)は、介護職への理解を深めてもらうため、生徒を車いすに乗せる体験も行った。
鉄筋工事業「小黒組」(船橋工場=神保町)は、学校の道向かいにある工場でプログラムを実施。生徒たちはヘルメットを着用し、2班に分かれて担当者の説明を聞きながら、鉄筋を加工する様子や作業工程を見学した。
ガイダンスは、2時間の枠内で効率的に行えるように全ブースを回るスタンプラリー形式で実施。説明を全て聞いてシートを埋めた生徒には菓子を配った。
参加した生徒からは「仕事への具体的なイメージがまだ持てない」という率直な声が上がった一方、「地元にも多くの会社や仕事があることを知ることができて良かった」という前向きな感想も聞かれた。
吉永さんは「これからも地域と学校を結びつける活動を続けていきたい」と意欲を示し、「就職ガイダンスも一度だけでなく、来年、再来年と継続していけたら」と話す。