船橋警察署(船橋市市場4)で3月16日、船橋市在住の漫画家・さとう輝(てるし)さんが船橋市の安心安全に寄与する防犯ポスター作成に協力したことを称え、感謝状の贈呈とポスターの完成披露が行われた。
さとうさんは週刊漫画ゴラク(日本文芸社)で1999(平成11)年から連載する「江戸前の旬」など寿司や釣りに関する漫画を多く執筆。同作品のコミック本は100巻目が発行された2019(平成31)年11月に船橋市西図書館(西船1)に100巻を寄贈。現在も同シリーズは連載中で、今月28日には112巻目が発行される。
北海道松前市の出身だが、船橋市には40年住んでいるさとうさん。「船橋市に恩返しできて最大の喜び。今回のお話で、今まで描いてきた甲斐があったとしみじみ感じ、感謝している」と笑顔で話した。
船橋警察署、船橋東警察署では「電話de詐欺」「自転車盗」「子ども女性対象の性犯罪」を防ぐための抑止活動を重点的に行っている。同署は、「この3つの犯罪の抑止を目的としたポスターを作成し、市全体で展開していこう」ということになり、市内に工房を構えるさとうさんに依頼することにしたという。
船橋警察署署長の山﨑賢二さんは「犯罪を止めるのは人の目、人の力。ポスターは人の目を奮起させてくれる仕上がりになっている。このポスターで船橋市民の防犯の輪を広げていきたい」と感謝の意を表した。
松戸徹船橋市長は「このポスターは子どもから高齢者まで目に留まる。市内の犯罪の件数は減ってきているが、このポスターでさらに市民の皆さんと防犯の意識を共有するためにポスターを活用させていただき、防犯のためにがんばっていきたい」と意気込みを話した。
ポスターには「江戸前の旬」の主人公らが描かれ、「被害にあわないために家族や地域の絆を強めましょう!!」と防犯を呼びかけている。さとうさんが考えたという右下のキャッチフレーズは「船橋には瞬〆すずきに三番瀬の海苔 ホンビノスガイとうまい話はイクラでもあるが絶タイにだまされタラバイカん」と書かれ、「江戸前の旬」にも登場した市の特産物や寿司だねを盛り込んでいる。「ポスターを見て改めて防犯意識を持ってもらい、犯罪をなくして元気な町になればという思いで描いた」とさとうさん。
同ポスターは約2,000部が市内の公民館、図書館、駐輪場などに掲示される他、A4サイズのチラシも作成され巡回訪問などで配布される予定。