アルビス前原団地第1集会所(船橋市前原西6)で9月9日、「防犯対策セミナー」が開催され、約30人の地域住民が参加した。「前原ケア連」が初めて主催した。
団地を管理するURは昨年から、船橋市内のUR団地で地域住民が参加できるイベント開催や、地域包括支援センターとの合同イベントの開催など、さまざまな取り組みを進めている。こうした取り組みについて、URコミュニティ千葉西住まいセンター(前原西2)の山本洋平さんは「特に高齢者の皆さまが安心・安全・快適にお住まいいただける環境を提供するため」と話す。
今回、前原地区にあるアルビス前原団地で、船橋市前原地域包括支援センター、前原団地自治会、URが共に「前原ケア連」を発足。前原ケア連の会議で話題に上がった「当地域で特殊詐欺の被害が多い」という課題に対し、今回、同会として初のイベントとなる「防犯対策セミナー」を船橋東警察署の協力を得て開いた。
セミナー参加者は、ほとんどが70代以上。セミナーでは、船橋東警察署生活安全課の小池一夫さんが講師として登壇。山梨県警が作成した動画「鷺見藪朗(さぎみやぶろう)」を上映。会場では、「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺編」「還付金詐欺」の3つの異なる手口の「電話de詐欺」も流した。小池さんは「いずれも東署で被害が出ている手法。私たちのすぐ身近まで犯罪が迫ってきていることを意識してほしい」と話した。「船橋市は千葉県内でも特殊詐欺発生件数が県内ワースト2位。『うちはお金がないから大丈夫』と思っていても、ない人もないなりに取られているケースもある」とも警鐘を鳴らす。
最近ではパソコン画面が突然暗くなり「ウイルスを解除するのに、コンビニでプリペイドカードの購入が必要」と案内するケースも増えているという。
セミナーを終え、参加者からは「通報にこうしたケースでも110番通報をしていいとのこと。有益な情報だった」「金券カードを買わせる手口は初耳だった」などの感想が聞かれた。