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新京成線三咲駅にオーダーワイシャツ専門店「ヤマナカシャツ」

職人の技術を次世代に伝えることとシャツ作りの使命を語る社長の山中満さん

職人の技術を次世代に伝えることとシャツ作りの使命を語る社長の山中満さん

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 三咲駅から北部に向かう通り沿いの三咲中通り商店会の中ほどにオーダーワイシャツ専門店「ヤマナカシャツ」(船橋市二和東6)がカウンセリングショールームを開設、昨年末に営業を始めた。

撮影用機材やシャツの縫製に必要なものが並ぶ店内

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 運営するヤマナカシャツは市川市に本社を置くオーダーワイシャツメーカー。近年は、インターネット通販をメーンに売り上げを伸ばし、右肩上がりの成長を続けている。社長の山中満さんは「三咲はかつて有名な縫製地帯だった。日本有数の職人さんが現存している」と、三咲に出店した理由を語った。

 店舗は約15坪。店舗の内改などはほとんどを、山中さんと新規採用スタッフらが行ったという。「自分の働く職場なので自分たちで使いやすいものをつくりたかった」と山中さん。「女性の目線でこだわったお店づくりをしたかった」とも。

 同店は、完全予約制。採寸などを行う「カウンセリング」業務と「ショールーム」の役目を担っている。一番の売れ筋がイタリア製の生地で仕立てたワイシャツで1万5,000円程度。国産生地でも8,000円程度からという高級路線のオーダーシャツ。実店舗ができたことで、常連客の中には 群馬県や神奈川県から採寸のためにわざわざ同店を訪れる人もいるという。

 「採寸で体に合ったシャツを作るだけでなく、胸に10センチの余裕を持たせたいとか腕に余裕を持たせたいといった個人の好みもヒアリングする」と、カウンセリングの重要性を語る。

 シャツ産業の将来について、「バブル期には約2000件あったという国産生地の産元が現在は100件程度まで減っている。業界全体が縮小することで国内に腕の良い職人がいなくなってしまう」と懸念する。「僕の使命は、職人の技術を次の世代に継承していくこと」と、仕事に対する熱い思いを語った。
 同店の開設にあたって3人の若手の職人を採用した。「接客やデザインなども覚えてもらいながら職人の業を継承していく」。同社では、以前職人として働いていた、職人に興味があるなどのスタッフも募集している。

 営業時間は、平日=10時~17時(土曜・日曜・祝日は13時~)で完全予約制。問い合せは、同社(TEL 047-468-8517)まで。

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