ふなばしアンデルセン公園(船橋市金堀町、TEL 047-457-6661)の子ども美術館展示室1・2で現在、企画展「遊びの世界がとまらない!」が6月27日から行われている。
建築家・遠藤幹子さんによる企画で、展示室1ではウレタンを使用した作品を20点展示。ベルギーで開発され、特殊コーティングされたウレタン製の展示物は、花や草をモチーフにしたものから彫刻をモチーフにした黒色のウレタンまでさまざま。
「子どもに概念を押し付けるのではなく、この展示物に座ったり、寝転んだり、ルールにとらわれずに自由な発想力と想像力を膨らませてほしい」と、遠藤さんは内覧会で実際の展示物に腰を掛けながら話した。
室内の壁には大きな段ボールでできた手作りの黒板も設置され、子どもたちがチョークで自由に書けるようになっている。書いた絵やメッセージは、原則として消さない予定。展示期間内に何度か来館することで、壁自体が作品として仕上がっていく様子を見学できる。
展示室2ではいろいろな形をしたウレタンが室内中央に置かれ、積み木のように重ねられたり、並べられたり、ウレタン独特の感触を楽しめるスペースになっている。
遠藤さんはオランダでの留学経験があり、出産を経て2002年に帰国。「オランダでは親子で楽しめる美術館や公共施設などが多かったが、日本では親子で楽しめる空間があまりないことに気付かされた」と話す。
出産を経験したことで、建築家として機能を重視した仕事から、子どもと暮らす生活者としての目線を盛り込み、大人も子ども楽しめる空間作りに意欲的取り組むようになったという。
「公共空間は、子どもも大人もいろいろな人にとって居心地の良い場所であるべき。日本では、親子で楽しいと思って出掛けられる場所がなかなか見つからない。親子で創造的な気持ちになって、一緒に学んだりできる場所をもっと増やしたい」とも。
開催時間は9時30分~16時(土曜・日曜・祝日は17時・最終日は15時まで)入館無料(別途アンデルセン公園への入園料が必要)。8月2日まで。
6月28日と7月5日には、遠藤さんとウレタン素材を楽しむ特別ワークショップ「ウレタンくんで『マイ相棒』をつくろう!」も開催。開催時間は、10時30分~12時、13時30分~15時。定員は各回20人。費用は幼児以上1人300円。申し込みは同美術館にて予約を受け付けている。