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船橋の二宮神社で下総三山七年祭り小祭 三山地域だけの「湯立祭」

みこしを担ぐ氏子たち

みこしを担ぐ氏子たち

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 船橋の二宮神社(船橋市三山5)とその周辺の三山地域で9月13日、安産祈願と御礼の祭り「下総三山の七年祭り・湯立祭」が行われた。

ちょうちんを持って先導する供奉員(ぐぶいん)

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 「湯立祭」は田喜野井と藤崎を中心とした三山地域だけで行われ、10月31日~11月2日の3日間行われる「大祭」に対して「小祭」と呼ばれている。大祭では、三山地域の住民は他地域から集まってくる神社関係者・氏子・担ぎ手などの対応で接待や運営に回るため、湯立祭が自分たちのみこしを担げる6年に1度のチャンスとされている。

 早朝から二宮神社に関係者が集合。祭典委員長や大年番代表があいさつし、お神酒での乾杯、手締めを行い、みこしの担ぎ出しが始まった。

 道路封鎖を行い丸一日かけてみこしが町内をくまなく回った。三山のメーン通りとなっている「けやき通り」では、10時ごろから交通規制。路線バスや沿線に車庫を持つ一部の車以外の立ち入りを制限して、たっぷり時間をかけてみこしがもまれた。

 供奉員(ぐぶいん)という、みこしの前でちょうちんを持って先導する大役を果たした渡辺義博さんは「21歳で三山の七年祭りに『金棒の持ち手』として初参加した。6年後の27歳では、棒頭としてみこしデビューを果たし、以降さまざまな役につかせていただいた」と、これまでの祭りを振り返る。

 現在は役員として寄付金を集める役回りも果たしているという渡辺さん。「前の年からそろそろだなと憂鬱(ゆううつ)な気持ち半分、血が踊るような気持ちになるのが半分というのが正直なところ。大祭が終わるとホッとする」と本音をのぞかせ笑顔を見せた。

 「6年に1度の開催なので、70代後半から80代の方は『次のみこしを見れるのかな』と、しみじみと眺めている。子どもは山車を、大人になるとみこしを、人生の晩年には沿道からその様子を眺めながら、人生を通じて6年間をしみじみと振り返るのがこの祭りの特徴」とも。

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