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「船橋駅前東通り商店会」が「山口横丁商店会」に名称変更 気付かない市民も

「山口横丁商店会」にいつの間にか名称変更

「山口横丁商店会」にいつの間にか名称変更

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 船橋駅南口の飲食店などが広がる繁華街の商店会「船橋駅前東通り商店会」が「山口横丁商店会」に改名して半年以上経過した。

「山口横丁」の入り口

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 旧船橋駅前東通り商店会は、船橋駅南口から南に向かう船橋の目抜き通り「船橋駅前通り」の東を並走する580メートルに位置する商店が加盟している。
同商店会の名称は、「船橋駅前通り」の東側に位置するエリアでであることに端を発し、昭和40年代の商店会発足当初から名称を使っていたという。一方で「山口横丁」の名称は明治時代、明治天皇が船橋を訪れた際に誕生したとされている。

 明治天皇が成田山に参詣する際、船橋宿の「山口楼(やまぐちろう)」で宿泊を10回、食事を5回、小休憩を2回をとった記録が残っている。山口楼は、本町通りに面した千葉銀行の辺りにあったとされている。
 これにちなんで、駅前通りの東側を走るこの通りを本町通りまで「山口横丁」と呼ぶようになったという。

 当時の船橋は、宿場町で旅籠(はたご)、茶屋、商店などの立ち並ぶにぎやかな街並みだったとされており、明治天皇は繁華街のさまざまな店を経営していた「山口楼」に宿を取ったとされている。

 商店会には正式名称があるにもかかわらず、民間大手の地図会社が発行する住宅地図では「東通り商店会 山口横丁」という名称が用いられており、今回の名称変更は現況の知名度に合わせて行われたもの。名称変更は2014年7月に行われ、2015年4月に市商店会連合会の総会でも正式に可決された。

 山口横丁の名称があまりに浸透しすぎているためか、名称変更に気付いている住民は少ない。それどころか、元の商店会の正式名称を知らない人が多いようだ。近隣に住む40代の男性は「えっ、この通りって山口横丁だから商店会ももちろん山口横丁商店会だと思っていた」と驚きを隠せない様子。

 今後同商店会では山口横丁の名称を使った案内サインなどを用意して、歴史的な地名を広めていく方向でさまざまな計画を進めている。

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