船橋中央公民館(船橋市本町2)第4集会室で9月7日、家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」についての講演会が開かれる。主催はNPO法人「世界のともだち」内の「子育て支援 しゅっぽっぽ」。
「ホームスタート」とは、未就学児がいる家庭に研修を受けた地域の子育て経験者が訪問する「訪問型子育て支援ボランティア」。1973年にイギリスで始まり、現在は国際的な組織に発展し22カ国で実施されている。日本では2009年にNPO法人「ホームスタート・ジャパン」(東京都新宿区)が設立された。
「世界のともだち」は2004年にタイの山岳部族の子どもたちの教育支援を目的に設立。2014年からはタイの子どもたちへの国際支援と共に、地域の未就学児の母親の支援活動を「しゅっぽっぽ」の名称で行っている。今年7月には「ホームスタート」を導入し、活動を始めた。千葉県内では野田・佐倉についで3カ所目の開始となる。
「子育て支援 しゅっぽっぽ」代表の二宮美鈴さんは「江東区の知人がホームスタートを始め、関心を持った。自分自身、過去に夫の転勤で知らない土地で2歳と4歳児を抱えて不安だったが、月に1回お茶に誘ってくれた人がいて助けられたのが原点」と話す。「その人に恩返しする気持ちで、行政の支援の隙間で本当に困っているお母さんたちに寄り添いたい」とも。
同メンバーで看護師の資格を持つ松隈陽子さんは「産後に市から保健師などの訪問はあるが、保健師のような専門家の訪問だと構えてしまう。ホームスタートでは地元の先輩ママとして、孤立しがちなママたちの話を聞いたり、家事を一緒にしたりすることで、少しでも母親たちが心に余裕を持ち、体力的にも楽になってもらいたいと思う」と話す。
講演ではホームスタートでボランティアしたいという関心のある人向けに、ホームスタートとはどのような組織であるかなどを話す予定。二宮さんは「子育ての経験を生かした、ボランティアに関心のある方に足を運んでもらいたい」と呼び掛ける。
開催時間は13時30分~16時。参加無料。定員は先着50人。