船橋市のご当地キャラクター「ふなっしー」の梨箱に入った「船橋のなし」が6月10日、公式ホームページでの事前注文受付を開始した。
生産者の一人である「船芳園」の加納光芳さんによると現在、梨は直径38ミリ前後に育ち、「梨の生育はほぼ例年通り。市長も心配してくださっていた昨秋の台風による塩害の影響は、梨の生育には出ていないと言える。強いて言えば、梨の花が満開になっていた頃に気温が低かった日が続いたため、少し小ぶり傾向かもしれない」と話す。
昨秋の台風24号は海水を含んだ暴風雨が通過し、台風一過の数日後には街路樹などの葉が数日のうちに枯れ落ち、一気に落葉するという現象が市内各所で見られた。梨の木も同様で、これまでにこのようなケースがあまりなかったことから、今年の梨の生育に影響が出るのではないかと懸念されていた。
梨農家によっては、台風24号の影響で落葉のほか、ネットが破れたり、ネットを支える鉄製の支柱が曲がってしまったりと資材への被害が出た農家もあった。「船芳園」も昨秋は、台風により破れてしまったネットを直すのに時間がかかったという。
加納さんは「梨そのものには塩害の影響もなく、今年も梨は順調に育っている。毎年楽しみにしてくださっている方たちに、うまい梨をお届けしたい。あとは収穫前の10日間前後の天候、梅雨明けのタイミングなど、梨の生育にベストな天候になれば」と話す。8月の収穫時期には「船橋のなし」を待つ人に最高の梨を届けられるよう、家族総出で朝から深夜まで、収穫、選果、梱包(こんぽう)と作業を続けるという。
今年のふなっしー公認の梨箱は、上面と側面に大きく印字されたふなっしーが目印。ふなっしーの黄色の水玉模様をベースに、パステル調のブルーとピンクをあしらったデザインになっている。ふなっしー梨箱はイラストを隠さないように箱を透明テープで封し、宅配便の伝票はのし紙を付けその上に貼り付けるなど配慮されるため、贈答用として購入されることも多いという。