船橋市は現在、保育所などが多く集まる地区で園児の園外活動の安全や、交通安全対策強化のため、市内3地区29カ所に県内初になる「キッズ・ゾーン」を整備している。
昨年5月、滋賀県大津市の交差点で、保育園児が16人死傷した事故が発生したほか、近年、子どもが被害者となる交通事故が全国で度々起きていた。こうした事故を未然に防ぐため、厚生労働省では、小学校などの通学路に設けられているスクールゾーンに準ずる「キッズ・ゾーン」の創設を推進している。
船橋市は昨年から船橋警察署、船橋東警察署、市道路部、子育て支援部と協議を重ね、現場も検証した上で、保育所等が集中している3地区29カ所(JR西船橋駅南口8カ所、JR東船橋駅南口12カ所、新京成線薬園台駅東口9カ所)に「キッズ・ゾーン」を整備している。
「キッズ・ゾーン」は、保育所などの周囲約500メートルにある園児の散歩コースなどの道路上に「キッズ・ゾーン」の文字をカラー舗装する。大きさは縦3.5メートル、横3メートル。
この塗装されたゾーンをドライバーが目にすることで、保育所などが近くにあることや園児等が散歩などで通行する可能性があることを認識し、安全運転を心掛けるようになることが狙い。
船橋市役所道路維持課の課長補佐若杉卓弥さんは「西船橋エリアなど既に舗装が完了している場所もある。7月末には3地区29カ所の舗装が全て終わる予定」と話す。