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「船橋のなし」が主人公のミュージカル 幼稚園で初演、多様性と地元愛を育む構成

「梨の実ナッチのNANANAミュージカル」でのワンシーン

「梨の実ナッチのNANANAミュージカル」でのワンシーン

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 新作ミュージカル「梨の実ナッチのNANANAミュージカル『フルーツポンチ!~怪盗サンバガラスあらわる!~』」の初演が1月21日、古和釜幼稚園(船橋市松が丘4)で年中~年長クラスの園児たち約300人に向け行われた。

 同ミュージカルは市内在住の脚本・演出家・岡元邦治さん、船橋市出身でシンガー・ソングライター、音楽監督・歌唱指導者として活動する小松優一さん、ダンサー、振り付け・ダンス指導者のむーみんさんをはじめ、船橋を拠点とするクリエーターたちが制作。出演は、市内在住シンガー・ソングライターのLiCaCoさんをはじめとする船橋を拠点に活動するミュージシャンとダンサーら総勢10人。企画は、船橋市に拠点を持つ「パフォーマンスバンク」代表の鈴木浩之さん。

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 ストーリーは、「あおぞら果樹園」に通う果物のキャラクターたちが、カラスのもたらす災いを乗り越えながら大切なものを見つけるというもの。「コロナ禍でありとあらゆるイベントが中止になってしまっている。感動や憧れを抱く機会が失われていることが、子どもたちの将来に悪影響を及ぼすのではないかと危惧している」と鈴木さん。今回のミュージカル企画は、そんな想いが出発点にあったという。劇中の音楽はほぼ生演奏。

 作品の制作に当たって、鈴木さんは「見て楽しいのはもちろん、みんな違ってみんないい、という多様性の理解を促すことや、地域の農産物を想起させ地元愛を育める構成を目指した。そのコンセプトが評価され、文化庁の公募事業『次のにない手を育成する子ども向けコンテンツ制作事業』にも選ばれた」と話す。

 鈴木さんは「特に卒園・卒業を控える子どもたちの思い出づくりが喫緊の課題と思い、保育園や幼稚園の年長をターゲットに公演させてもらえる場所を探した。古和釜幼稚園は小松さんが通っていた園で、今でも交流があったことから今回の初演に至った」と、初演への経緯を話す。

 ミュージカルには「船橋のなし」が登場するため、当日は近隣の梨農家にも招待席が用意された。観覧を終えたJAいちかわ船橋地区青年部部長の長嶋雄一さんは「本格的な作品でクオリティーの高さに驚いた。梨だけでなくさまざまな果物のキャラクターが登場するので、今後の農産物PRイベントなどでもぜひ協力をお願いしていきたい」と話した。

 密を避けるため1日2回公演で届けられた。同公演では、新型コロナウイルスの感染予防対策を万全に行うため、「公演当日のみならず稽古中も常に消毒や換気に気を払った。公演直前には出演者およびスタッフ全員がPCR検査を受け陰性であることも確認」と鈴木さん。

 同ミュージカルは2月下旬ごろに作品ホームページにおいて動画が公開され、引き続き市内各所での公演も計画していく予定。