取掛西貝塚が正式に国史跡に指定されたのを記念し、船橋市西図書館(船橋市西船1)で現在、ギャラリー展示「船橋市初の国史跡誕生! 奇跡の遺跡 取掛西貝塚」が開催されている。船橋市での国史跡指定は初。
同展示では、取掛西貝塚の概要やこれまでの発掘調査の様子などを紹介した写真、パネル約20点のほか、貝塚で出土した約1万年前の縄文土器、貝製品などを展示している。
貝塚は、船橋市が2017(平成29)年度から国史跡の指定に向けて学術調査を行っていたもの。標高約25メートルの台地の上で東西500メートルに広がり、約7万6000平方メートル(東京ドームの約1.6倍)の面積を持つ。58軒の竪穴住居跡が分布し、同時期では関東最大規模の集落跡になり、約1万年前の縄文時代早期の遺跡で、東京湾東岸部では最古の貝塚になるという。
10月11日の官報告示で正式に国史跡に指定され、船橋市文化財保護条例第5条第2項の規定により、取掛西貝塚の船橋市文化財(史跡)の指定は解除された。
船橋市教育委員会生涯学習部文化課課長の松田修さんは「ここ船橋では初めて国史跡指定された貴重な貝塚。市民の皆さまにこのことを知っていただきたいし、自分たちの街にこのような貝塚があることを誇りに思っていただけたら」と話す。
開催時間は9時30分~20時。10月21日まで(10月14日は休館)。現在、取掛西貝塚で貝塚や集落跡や出土品を見ることはできない。遺跡の大部分は私有地で、土地所有者の協力の下、保存されている。