ベトナム人女性が夫婦で経営する「ボーちゃんカフェ」(船橋市湊町2)が国道14号線と船橋市役所の間のビル1階に移転オープンして、4月20日で半年がたった。
ベトナムの味を再現したドリンクとバインミー=船橋市役所近くにベトナム人夫婦が経営する「ボーちゃんカフェ」
ホーチミン出身のハンさんが切り盛りする同店。ハンさんは学生時代、現地でカフェを巡るのが趣味だったという。夫でベトナム人技能実習生の受け入れを仕事にするトンさんが補助として厨房(ちゅうぼう)に入り、ベトナム人アルバイトたちと「まるでベトナムがここに移動してきたかのような空気感を演出すること」を目標に経営する。
トンさんの兄がベトナム食材店を営むことから本場の食材を仕入れ、ベトナム「本場の味」を再現。内装や看板のデザインはベトナム人建築家がデザインした。現地で作ったものを輸送して店に使っている。
以前は本町にあった別の物件で経営していたが、開店後間もなく建て直しのため移転計画が持ち上がったが、なかなか移転先が決まらなかったという。移転先はベトナム人が多く住んでいるエリア。日の出にある工場地帯で働く実習生や、店から2分ほどの場所にある日本語学校生などが気軽に立ち寄れる立地でもあり、ベトナム人が好んで買い物するスーパーもすぐ近くだという。
店内はタピオカとアボカドがデザインされた看板に合わせ、ベンチシートは緑と黄緑のビタミンカラーを採用。以前、ベトナム商材店だったという同テナント。管理会社の担当や物件所有者も「以前の店と比較して格段に明るい雰囲気になった」と話す。
ドリンクの主力は「ベトナムの味そのまま」だというタピオカドリンク。現地の食材を使った色鮮やかなドリンクがSNSで紹介する客も多いという。フードメニューも移転のタイミングで「充実を図った」と言い、バインミーの種類が増え、ベトナム風つけ麺も用意した。
「ベトナム人は、男性も女性も街の至る所にあるカフェでのおしゃべりが大好き。ベトナム人は友人や大切な人とのおしゃべりに余念がない。コミュニティーを深める拠点として店を使ってほしい」とハンさん。「学生の時に通い詰めたカフェのイメージを再現した。おいしいコーヒーの店もたくさんあるが、本場の味を提供する店は少ないのでは」とも。
営業時間は10時~22時30分。