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船橋にんじん「ベーターキャロット」初出荷 船橋市場でお披露目

船橋にんじんの生産者。(左から)石神昴輝さん、石井直樹さん、石神辰巳さん=船橋にんじん「ベーターキャロット」初出荷

船橋にんじんの生産者。(左から)石神昴輝さん、石井直樹さん、石神辰巳さん=船橋にんじん「ベーターキャロット」初出荷

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 「船橋にんじん」の中でも糖度が高く、ベータカロテンを多く含む品種「ベーターキャロット」が4月25日、初出荷を迎えた。

ベーターキャロットの甘みを生かしたジュースが報道陣に振る舞われた=船橋にんじん「ベーターキャロット」初出荷 

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 船橋地方卸売市場内「長印船橋青果」(船橋市市場1)で行われたお披露目会で、生産者を代表して「JAいちかわ 船橋ベーターキャロット組合」組合長の石神辰巳さんが「暖冬といわれていたが、気温の低い日も少なくなかった冬を越え、4月に入ってからも寒暖差が大きい日々。長年ニンジンを生産している産地であっても新しい技術を学ばなければ、安定して生産できない時代になった。今年の出荷は予想よりやや遅かったものの、生育の遅れはなく、例年通りのおいしさ」と話した。この日、「ベーターキャロット」は10キロの出荷箱で200ケースが出荷された。

 ベーターキャロットの出荷は6月上旬までを見込み、7000ケースを出荷予定。ゴールデンウイークごろから「船橋にんじん」の出荷がピークを迎え、6月いっぱいで終了する。

 船橋市は40年を超えるニンジンの産地。1967(昭和42)年には国の指定産地認定を受けている。2013(平成25)年にはニンジンでは全国で初となる、特許庁「地域団体商標」に「船橋にんじん」として登録された。

 かつて市内に20軒ほどあったベーターキャロットの生産農家も現在は3軒に。他の品種のニンジンに比べ、連作障害が出やすいことも生産農家が減少した理由の一つだという。気象の変動と連作障害への対応策として肥料の種類を変更し、新しい肥料をニンジンに吸収させる資材を投入するなど、新しい技術を取り入れながら安定した生産に励んでいる。

 「ベーターキャロットは、甘さだけではなく、ニンジン特有の青臭さが少ないのが一番の特徴。ニンジンは苦手だけどベーターキャロットは食べられるという子どももいるほど。船橋や近郊の方にぜひ手に取ってほしい」と石神さんは話す。

 出荷された「ベーターキャロット」は、「ふなっこ畑」(行田)、マミーマート、トップ、ヤオコー三咲店など船橋市内や近郊の小売店で販売される。

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