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船橋最古の銭湯「ときわ湯」、85年の歴史に幕

下町情緒の残る銭湯

下町情緒の残る銭湯

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船橋市内で営業している銭湯の中で最古の「ときわ湯」(船橋市本町3)が9月29日、85年の歴史に幕を下ろす。

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 現在、同湯の代表を務めるのは安田くに(84)さん。廃業を決意した経緯について、「現在は各家庭に風呂がある。夏場に痛めた腰の具合や近年の燃料高騰などさまざまな理由が重なり合って店を畳む事を決めた」と話す。

同湯の創業は1926(大正15)年。市内の温泉・銭湯が加盟する公衆浴場組合の中で最も古くから営業していた。昭和20年ごろをピークに徐々に客は減り始めていた。近所に船橋市が運営する「船橋市南老人福祉センター」が建設され、内部に温浴施設が併設された事によって客足は3分の1以下に減り、直近2~3カ月の利用客は1日20~30人ほどだったという。足腰を痛めている安田さんの体調もあり、最近は月曜・水曜・木曜が定休日となっていた。

 最終日となった29日、普段から通い慣れた多くの近隣住民が同湯を訪れ、名残を惜しみながら最後の湯に漬かった。近所に住み、幼いころに弟を連れて頻繁に利用していたという杉林直(77)さんは「私が幼いころ、本町・湊町周辺は長屋の立ち並ぶ漁師町で風呂が無い家が当たり前だった」と振り返る。

現在まで毎日のように通い続けていた80代の女性は「小学生の時からこの湯に漬かっている。よく温まるから、これまでほとんど病気をしなかった」と廃業を惜しむ。

廃業後は建物の建て直しや取り壊しはせず、店舗2階にそのまま安田さんが住むという。1階スペースはフラダンスを教える長女が脱衣所をフラ教室として利用する予定だという。

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