暮らす・働く

船橋市身体障害者福祉作業所「太陽」創立20周年-市役所ロビーでイベント

施設利用者によるカレンダーに1枚1枚習字を書き入れた作品

施設利用者によるカレンダーに1枚1枚習字を書き入れた作品

  • 0

  •  

 船橋市役所(船橋市湊町2)1階ロビーで2月3日、船橋市身体障害者福祉作業所「太陽」(二和西5、TEL 047-449-6993)利用者による作品や活動の資料を掲示する創立20周年記念イベントが始まった。

左足で筆を持ち、巧みに筆さばきをする川嶋徳人さん(関連画像)

[広告]

 「太陽」の前身、身体障害者福祉センターの「機能回復訓練室」は、1985(昭和60)年4月に浜町公民館の一室からスタート。旧二和公民館跡に一時移ったが、1993年10月に新施設が完成。施設名も「船橋市身体障害者福祉作業所太陽」となった。

 全国的にみても数少ない市直営の身体障がい者の「福祉作業所」として運営してきたが、2010年6月から障がい者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律による「生活介護事業所」として、地域に開かれた施設を目指し活動を展開。その一環として今回、障がい者への理解や共生感を深めるため、地域住民に向けて20周年を記念した展示イベントを企画した。

 施設の利用者は現在46人。肢体不自由者を受け入れる同施設の利用者は、精神発達遅滞を併せ持つ重度障がい者が多い。施設スタッフによる手厚い介助のもと活動を行い、個人の障がいに合わせて、意思を尊重し身体能力の維持をメーンに取り組んでいる。

 イベントでは、利用者による作品や活動の様子のパネル展示などを予定。制作の工程を何段階かに分け、利用者はそれぞれができる作業を受け持つ形で、スタッフの介助を受けながら進めてきた。ランチョンマットやコースター、木工作品にステンシルで作画を行ったり、紙すきによる箸袋の制作、習字などさまざまな作品が完成した。

 15年前、夏祭りのお化け屋敷で使う「南無妙法蓮華経」の文字を書いてみないかと施設のスタッフに誘われたことがきっかけで書を始めたという利用者の川嶋徳人さん(40)は、カレンダーに1枚1枚習字を書き入れる作品を展示。左足で筆を持ち、巧みに筆さばきをする姿は真剣で、川嶋さんは「習字を書き始めてもう15年になるが、とても楽しい時間だ」と話す。カレンダーに字を書き始めてちょうど12年になり、「馬に始まり馬に至っている」と振り返った。

 展示時間は8時45分~17時15分。入場無料。2月7日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース