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旬を迎える全国1位の船橋産スズキ 「瞬〆」技術を披露

20年以上「瞬〆」を実施している大野等さん

20年以上「瞬〆」を実施している大野等さん

 漁獲量全国1位を誇る船橋産スズキが5月~10月ごろに旬を迎える中、船橋漁港内の「海光物産」倉庫(船橋市湊町3丁目地先)で5月8日、鮮度とうまみを保つ活魚処理技術「瞬〆(しゅんじめ)」が報道関係者に公開された。

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 「瞬〆」は、形や色、つや、活(い)きの良さを基準に「厳選した」スズキに、血抜きと神経抜き処理を施す技法。同社は水産総合研究センター(南房総市)にスズキのうまみ成分などの科学的分析を依頼。そのデータを基に試行錯誤を重ね、2012(平成24)年ごろに技術を導入した。2014(平成26)年に商標登録し、2015(平成27)年には「江戸前船橋瞬〆すずき」として「千葉ブランド水産物」に認定された。

 「瞬〆」の達人と呼ばれる大野等さんは「瞬〆で使っているスズキは50センチ~60センチほど。鮮度が良いので血の抜けが良く、サラサラしている。神経を抜くことで魚が柔らかい状態を保つのがカギ」と話す。

 水揚げ直後のスズキの頭と尾に包丁を入れ、血抜きを行うことで、魚の筋肉に乳酸がたまるのを防ぎ、血液による生臭さを抑えることができる。さらに、尾から背骨に向けてエアガンで空気を入れ瞬時に神経を抜き取ることで死後硬直を遅らせ、鮮度を長く保てるという。

 「江戸前船橋瞬〆すずき」は、千葉ブランド水産物として日本初となるFIP(漁業改善プロジェクト)に取り組み、2018(平成30)年にはMEL(マリン・エコラベル・ジャパン)認証を取得した。

 同社の大野和彦社長は「処理方法やサイズ規格、鮮度基準、流通管理において持続可能な食材の調達基準を満たしているため、ミシュラン星付き店のシェフにも気に入ってもらえている」と話す。

 さらに「瞬〆スズキは冷蔵管理で熟成させるとうまみが増す。単なる漁獲物ではなく時間を味方につけた白身魚」と話す。「2025年度のスズキの漁獲量は約268トン。水揚げは厳しい状況が続くが、サステナブルな漁業で付加価値を高めていきたい」と今後を見据える。

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