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船橋・吉澤野球博物館、3月末で休館へ-35年の歴史にピリオド

35年の歴史に幕を下ろし、市に寄贈されることになった吉澤野球博物館(関連画像)

35年の歴史に幕を下ろし、市に寄贈されることになった吉澤野球博物館(関連画像)

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船橋・本中山の吉澤野球博物館(船橋市本中山1、TEL 047-334-3675)が今年3月30日で休館する。

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 1979(昭和54)年に開館した同館の創設者、吉澤善吉さんが100歳を迎え、「今後も野球の歴史を残していきたい」という気持ちから船橋市に同館を寄贈することになったという。

 現在、代表理事の海保睦子さんが中心となり、スタッフ総動員で市に寄贈にするための諸作業を進めている。「結婚より離婚の手続きのほうが大変と言われるように、開館よりも休館や閉館のほうが財務整理などがあり大変だが、いい思い出がたくさん詰まっている」と海保さん。

1925(大正14)年に創設された同館の所蔵品は東京六大学野球の資料がメーン。当時、リーグ戦は一世を風靡(ふうび)した存在だった。1929(昭和4)年には黄金時代を迎え、戦争による影響も受けはしたものの、1936(昭和11)年に発足したプロ野球公式戦の人気をはるかにしのいでいたという。

 そんな時代の資料は戦災などで散逸したものも多く、それを憂慮した吉澤さんが、コレクションしていた資料を中心に1979(昭和54)年、私財を投じて同館を創立した。

 開館当時は資料を保存するだけの財団法人「吉澤野球資料保存館」だった同館。しかし博物館法により登録博物館となり、2001年に財団法人「吉澤野球博物館」と改称、2003年には地域文化への貢献も目指し2階を増築して美術展示室を併設した。美術展示室はもちろん吉澤善吉さんの美術コレクションが基盤となり、財団所蔵の美術品を一般公開している。

 最後のイベントとして、2月15日~3月3日、2階美術展示室で「中山(ひな)祭り」を開催。所蔵作品のほか「小さな雛たち」、和洋女子大資料館所蔵の「裁縫ひな形」などを展示する。

 市に寄贈された後、再開日も含め市がどのような形態で展開するのかは未定。

 開館時間は10時30分~16時(入館は30分前まで)。入館料は、大人=500円、小・中学生=250円。開館日は2月21日・3月3日を除く火曜・水曜・土曜・日曜。

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