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船橋に黄色いハンカチのティールーム-映画モチーフに縁つなぐ

高根台団地に自治会とNPOが共同で運営する「黄色いハンカチコミュニティサロン」

高根台団地に自治会とNPOが共同で運営する「黄色いハンカチコミュニティサロン」

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 船橋市内最大規模を誇る高根台団地に、自治会とNPOが共同で運営する「黄色いハンカチコミュニティサロン」(船橋市高根台2)がオープンして間もなく3カ月を迎える。

「黄色いハンカチコミュニティサロン」の看板(関連画像)

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 同サロンのルーツは、高倉健さんと倍賞千恵子さんの共演で1977(昭和52)年に上映され、第一回日本アカデミー賞を受賞し話題を呼んだ山田洋次監督作品「幸せの黄色いハンカチ」。映画の舞台は北海道。高倉健さん演じる夕張の坑内員・島勇作は、妻・光枝(倍賞千恵子さん)と出会い、これまでにない安らぎに満ちた生活を経験するが、光枝の流産を知り、やけになり酒場でけんかし人をあやめてしまう。自分の罪を重く受け止めた島は、刑務所に入所した際に、一方的に光枝に別れを切り出す。6年後、刑務所での刑期を務め上げたものの、光枝との日々を忘れられない島が出所の際に光枝に向け、「もし、まだ一人暮らしで俺を待っててくれるなら…黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ。それが目印だ」と手紙を書く。会いに行くべきか迷いながらも記憶を頼りに家にたどり着くと、光枝の気持ちを代弁するかのように、物干しいっぱいに飾られた黄色いハンカチが島を出迎えるという内容。

 同サロンは、この映画になぞらえ、「ここに来れば誰かが待っていてくれる」という人の温かさの象徴として「黄色いハンカチ」を利用した。「高倉健さんのファンの方が黄色いハンカチを見てコミュニティサロンにいらっしゃるなど相乗効果抜群」と同団地自治会の小池さん。

 サロンの利用は1回100円。コーヒー1杯が付く。1,000円支払って会員になると、12回分のコーヒースタンプカードが支給される。12回のうち2回分は会員が新規で利用する住民への「おごり」となっており、新規の会員を紹介しやすいよう工夫する。

 同団地内には木曜・金曜、社会福祉区協議会が隔週で営業しているティールームの「きんもくせい」もあるが、「毎日誰かが必ずいてコミュニケーションを取れる場所が必要」という自治会の強い気持ちに応える形で、UR都市機構が立て直しに「黄色いハンカチコミュニティサロン」の場所を提供した。

 「団地内には約7000人が暮らしている。コミュニケーションが取れ、あいさつが行き交うようになれば孤独死もなくなる」とコミュニティサロンの重要性を語る自治会の小池さん。

 営業時間は10時~14時。土曜・日曜定休。

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