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船橋に炭焼き「結鶏」 地元出身店主念願の開業、「高栄養価」岩手県銘柄鶏メインに

店主の鈴木清貴さん

店主の鈴木清貴さん

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湊町の京葉道路の高架線沿いに「美と健康を結ぶ炭焼き 結鶏(ゆとり)」(船橋市湊町3、TEL 047-401-8277)がオープンして2カ月がたった。

地元の人に愛されている「半身揚げ」(関連画像)

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 店主は生まれも育ちも船橋市の鈴木清貴さん(43)。家業は清掃業を営んでおり、飲食業とは全く無縁だったと話す鈴木さん。40歳を迎えた頃からそろそろ自分の好きなことをやりたいと思い始め、家業は弟に託し、20代からずっと夢見ていたという焼き鳥店を開くことを決意。

 店を出すなら地元で出したいとの思いを持ち続け、趣味のウオーキング途中に現在の場所を見つけたという。「駅から離れていてちょっと不便だが地元で店を出したかったし、おいしいものを提供すれば、場所が多少不便でも必ず客は来てくれると思った」と鈴木さん。

 5年前に事故で亡くなった親友の誕生日が4月1日だったことから、悼む意味も込めてオープン日を同日に決め準備を進め、プレオープンに間に合わせることができた。

 「結鶏」と書かれた赤い看板と「炭美」と書かれた京都の縄のれんが目印。縄のれんは先輩からの贈り物だという。約15坪の店内にはカウンターを含む21席を用意。店内奥には8人まで着席可能の個室も。内装は赤と黒で統一し、「焼き鳥と言えば赤でしょう。それに自分の好きな黒を組み合わせた」と話す。店名の「結鶏」の結の字は、鈴木さんの孫の名前にちなんで名付けた。

 店では焼き鳥を中心に提供。鈴木さんが味にほれ込み20年以上通い続けている市川の焼き鳥店で修業し、同店と同じく岩手県の銘柄鶏「菜彩鶏」を使う。一般的な鶏よりもビタミンE含有量が2.5倍と高いという。鈴木さんは「この鶏は味も栄養も抜群、東北復興の意味も込めて扱っている」と話す。

 栄養価が高い鶏を使っていることから、焼き鳥メニューには「炭美」と表記。常連客からの一番人気は「ちぎも」(レバー)(300円)。焼き具合を見ながらじっくりと炭火で焼き上げるため、外はかりっと中はふっくらとしたフォアグラのような味わいだという。そのほか、特製の梅肉と大葉を細かく切ってまぶした「うめやき」(350円)、「ヤゲン」(300円)軟骨など10種を用意する。

 湊町近辺に昔から住んでいる人なら必ず知っているという「半身揚げ」(980円)も。湊町にかつてあった店で出していた料理で、「地元の人で知らない人はいないほどの人気メニュー」だという。「この辺の人は、みんな懐かしいと言ってくれる」と鈴木さん。鶏の半身を丸ごとじっくり揚げるため30分ほど時間がかかる。お通しと炭美串焼き5本、生ビールまたはサワーが付く「美人セット」(1,700円)も用意。

 日本酒は取扱店がほとんどないという新潟県魚沼市の緑川酒造の日本酒各種を用意し、現在は生酒も入荷している。

 鈴木さんは船橋を盛り上げようとフェイスブックに情報交換グループ「ふなもり」を立ち上げたほど、地元に対する思いが強い。「5年前に亡くした親友のためにも地域密着で地域貢献したいし、永遠のテーマである美と健康をテーマとして気軽にみんなが集まれる店にしたい」と話す。

 営業時間16時30分~23時。今後、月曜定休になる予定。

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