船橋市場にある「花のや」(船橋市市場1、TEL 047-423-2481)が9月1日、22歳の女性店主を迎え営業を再開した。
船橋市場関連棟の定食屋「花のや」再開 22歳店主が先代おかみの後を継ぎ
4代目になる店主近藤葵さんは千葉市出身で在住。幼少期にフルートを始め、高校も音楽系に進学した。卒業後は、ジュエリー関係の仕事に就き、自分プロデュースのアクセサリーを作るなどしていたという。
「花のや」3代目店主・おかみは、2代目店主だった夫を亡くししばらく1人で店を切り盛りしていたが、「そろそろ後継者を」と人材を探していた。たまたま同店で食事をした近藤さんがその話を聞き、自然と「自分が跡を継ぎたい」という思いになったという。
人と会って話をすることが好きだったこと、「花のや」でおかみの人柄に一目で引かれたこともあり、話はとんとん拍子に進んだという。「おかみさんと会うと里帰りしたような気分になる」という近藤さん。今でも料理教室に通うほど料理好きなこともあり、「花のや」の味を2カ月でほぼ習得した。
店で学んだことを自宅で実践してはおかみに写真を送り確認してもらうなど、その意欲にはおかみも感心するという。花のやの人気メニュー「かぼちゃの煮つけ」(不定期で提供)も味付けをほぼ習得した。
冬場の新メニュー「海鮮鍋」は近藤さんのオリジナル料理。このために1人前の鍋も購入したという。食材は船橋市場内で毎日仕入れ、その日仕入れた旬の食材で「日替わり定食」(800円~)を提供している。
いつか経営者として仕事をしたいと思っていたという近藤さん。22歳で独立し、実際に夢をかなえた。これからを見据えて「おかみさんの時からの常連さんはおかみさんに会いに来ていたのだと思う。私も、ここに来ると元気が出ると言われるような店を目指す」と笑顔で決意を話した。