![元イタリアンレストランだった戸建て物件を、隠れ家的な日本料理店に改装した「扇」](https://images.keizai.biz/funabashi_keizai/headline/1599053773_photo.jpg)
日本料理店「扇(せん)」(船橋市本町7)が9月1日、船橋駅北口・天沼弁天池公園近くにオープンした。
民家一棟を店舗に活用した同店。経営は、船橋駅南口の老舗日本料理店「なべ三を」料理長の山岸保さんと、おかみの山﨑真弓さん。2人は2011(平成23)年、なべ三の経営を引き継ぎ9年間にわたり営業してきたが、最近は年齢的な体力の衰えなどから規模を縮小して営業することを考えていたという。
山﨑さんによると、3月以降、新型コロナウイルス感染拡大による飲食店の営業自粛を受け宴会予約が激減。「心が折れかけた時期もあったが、誰かの役に立っていたい、社会の一員として貢献し続けたいとの思いから新天地での再起を決意した」と振り返る。
「6月30日に『なべ三』を閉店し、移転先の物件探しに奔走した。縁あって常連客の紹介でイタリアンレストラン『ラ・ノッテ・ビアンカ』跡の物件を引き継ぎ、9月1日の新店オープンに向け急ピッチで準備を進めてきた」と山﨑さん。店舗面積は、1階=約40坪。席数は、メインフロアのリビングに20席、半個室8~10席、テラス席6席の計36席を備える。
メニューは、ランチタイムにコース料理(1,500円~1,800円)を提供するほか、ディナータイムは席料を廃止し、会席コース料理(6,000円~)を完全予約制で提供。日替わりで「料理長おまかせコース」(4,000円)も用意する。店舗貸し切りの宴会利用にも対応する。
店名の「扇」は、山﨑さんが長年親しんでいる日本舞踊からとったという。店舗入り口の「のれん」に使っている「扇」の文字は、今年5月に他界したおかみ・山崎さんの母・泰子さんが生前書き残した手紙の筆文字から起こしたものという。
山崎さんは「私たちがお店を守っていく事で母と一緒に居られるような気がする。新店の物件契約日にこの世を去った泰子さんが背中を押してくれたのを感じながら、新しいチャレンジにこぎ出したい」と意欲を見せる。
営業時間は、11時45分~13時45分、17時~20時30分。日曜・祝日定休。