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船橋・コスモスバス、市内企業と大型観光バス用バイザー開発

大型バス用バイザーを手に持つ工場長・大島一信さん

大型バス用バイザーを手に持つ工場長・大島一信さん

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 観光バス・送迎バスの貸し切りバス事業者のコスモスバス(船橋市小室町)が、雨天時でも大型観光バスの窓開け換気を可能にする「バス用ウインドバイザー」を市内企業と共同開発し、5月に自社バスへ装着したほか、現在、協力企業が販売している。

市内の2社共同で設計した大型バス用のバイザー。車種別で3タイプ用意する

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 鮮やかなピンク色のバスで知られるコスモスバスは1997(平成9)年、市内小室町出身の故米井博文さんが設立。創業当初は小室町内を拠点としていたが、バスの台数も増え、現在は印西市武西に営業所を構えている。

 一般貸切旅客自動車運送業を事業とし、企業従業員の送迎、印西市の市立学校・幼稚園などのほか、船橋市内の私立高校などの学生送迎に加え、千葉ジェッツふなばしのオフィシャルパートナーとして選手やスタッフの移動時にもバスを運行している。

 昨年、新型コロナウイルスが流行し始めてからは、同社でも運転士保護のビニールカーテンの設置やオゾン発生装置の取り付け、消毒など、さまざまな感染症対策を実施。契約先の幼稚園や小学校などからは「窓を開けたままの状態で配車してほしい」という依頼が相次いだという。

 社長の米井文学(ふみのり)さんは「バスは外気循環で換気が可能だが、実際に窓が開いた状態のほうが利用者としては換気の実感がある。しかし、雨天時に窓を開けると雨が吹き込んでカーテンが濡れてしまう」と話す。

 米井さんは「中型バスに装着できるサンルーフ用バイザーがあったので、中型バスに取り付けた。大型バスの窓に合うものがなく、船橋市商工会議所のビジネスマッチングサイトを教えてもらい、市内企業のプラスチックメーカーである白水プラスチック工業と開発に至った」と経緯を話す。

 白水プラスチック工業(宮本)は1956(昭和31)年創業のプラスチックメーカー。医療器材の生産をはじめ、さまざまなプラスチック製品の成形や組立加工を行っている。「せっかく作るならば、バスの見栄えを損ねない、かっこいいものを」というコスモスバスの意向の下、昨秋、開発・設計を開始。金型から共同で設計し、完成した大型バス用バイザーは現在、コスモスバスの大型バス約30台に装着している。

 材質はポリカーボネート製。洗車機によるテストで強度も確認済みだという。強力な両面テープで車両を傷めずに装着できるほか、ビス止めも可。対応車種はJバス、三菱ふそう(MS96・MS06、一部非対応車種あり)。

 価格は1枚7,700円で、注文は1ケース単位。富士サンケイトレード(四街道市)、はとバスエージェンシー(東京都大田区)、太平興業(同千代田区)、市岡(愛知県名古屋市)、ジャパン・トゥエンティワン(同豊橋市)で扱う。

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