「ボーネルンドあそびのせかい ららぽーとTOKYO-BAY店」(船橋市浜町2)で9月28日夜、「発達障がい育児母親サポートネットワーク」(千葉市美浜区)による貸し切りイベントが行われ、発達障害のある子どもとその親、約120人が参加した。
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イベントを企画したのは主に千葉市美浜区で2019年から活動を続けている「発達障がい育児母親サポートネットワーク」代表の鶴田里美さん。鶴田さんは2007(平成19)年に未熟児で娘を出産。その後、娘に発達の遅れが見られたことから療育に通う育児経験をしてきた。
鶴田さんは「お子さんに発達障害があるママたちが『この子を産んで良かった』と思えるように伴走していきたい。悩んだり、迷ったり、不安を感じたりしているママたちがたくさんいる」と話す。
「娘が小さかった頃、連れて行きたくても行けなかった場所がたくさんあった」と鶴田さんは振り返る。活動を通して多くの親と接してきたことから、「自閉症、ADHD、知的などの発達障害のある子どもの子育てをしているママには、他人に迷惑をかけてしまうかもしれないことや、人の目を気にして思い切り子どもと一緒に楽しむことができないという人が少なくない。それであれば、同じ境遇の人たちで一緒に楽しめたら」と、今回のイベントを企画したきっかけを話す。
「ボーネルンド」あそび場運営事業部の氣賀沢さらさんは「ボーネルンドでは、全ての子どもたちのための遊び場として運営している。貸し切りでの利用は、学校や教育関係などに対して開催してきたことは多い。今回、鶴田さんと話している中で周りの目を気にしてしまうことを聞き、今回は全国のボーネルンドでも初めて民間の団体による発達障害のある子どもと保護者の限定イベントを受け入れた」と話す。
通常、ボーネルンドでは12歳までと年齢制限を設けているが、同日は年齢制限をなくして開催した。「みんなが笑顔で遊んでいる。誰も泣いていない」と鶴田さんは、ほほ笑みながら参加者を見守った。
利用時間は90分だが、遊びの時間は約1時間とし、入退出に余裕を持たせたスケジュールとし、予定通りイベントは終了した。
「今回キャンセル待ちが40人あった。関西地方の方から『関西でも開いてほしい』という声もあり、ニーズの高さを感じたので、今後も企画していきたい」と鶴田さんは話す。