新京成線前原駅近くの歩道脇にあり、壁の隙間から枝を出し誰にも気付かれずひっそりと咲き誇っている桜の木が4月7日時点、見頃を迎えていた。
桜の木は、前原西6丁目のコンビニエンスストア「ミニストップ前原西6丁目店」駐車場すぐ横の壁面から生えている。もともと前原団地があった土手をコンクリートのプレートでせき止める形で、押さえ込んでいる場所だ。
桜の枝は、プレートとプレートの隙間から顔を出す形で成長を続けてきた様子。近隣住民によると、「ここ数年、桜の季節になると花を咲かせるようになっていたようだ」と話す。
発見者の増田正明さんは「頑張って咲いているのに誰も目を向けない。必死で頑張っている姿が、不景気に苦しむ日本企業と重なり応援したくなった」とエールを送る。
取材時、偶然この近くを通りかかった子連れの主婦は「毎日この道を通っているが、全く気付かなかった。ちょうど坂の途中にあって、自転車で通るときには目線から外れる。これからは通る度に気にするようにする」と笑顔を見せていた。