船橋市役所近くの住宅地の一角で営業を続けてきた定食屋「まるそ」（船橋市本町2、TEL 047-495-6269）が4月30日、現店舗での13年5カ月の営業に幕を下ろす。

定食屋「まるそ」外観（関連画像）

　オーナーの添田さん（44）が「自分が食べたい店をつくろう」と開店した同店。ジャンボチキンカツ定食（750円）、ハムとチーズのオムレツ定食（830円）などボリューム満点の定食が自慢で、焼き肉や焼き魚、ハンバーグなど揚げ物以外も合わせると約100種類のメニューが並ぶ。
　店舗面積は約17坪。席数は20席。マンガ本の蔵書が1500冊以上と豊富なことから、ランチタイムには営業マンや近所の会社員が息抜きに利用することが多いという。

　「13年以上の長い間営業させてもらい感謝の気持ちでいっぱい。きれいに掃除して店を閉めるつもり」と添田さん。理由については多くを語らないが、「大人の事情です」と、寂しそうな笑顔を見せる。
　閉店を決めてから、妻と小学生になる2人の娘を連れて初めての家族旅行を楽しんできたという。「今まで13年間、一度も旅行に行ったことはなかったが、閉店を機に家族で2泊3日の沖縄旅行に行った」

　6月上旬からは心機一転、約200メートル離れた船橋郵便局横に移転し営業を再開する。新店は、席数10席ほどでカウンターのみの店になる予定。新店での営業に向けてフェイスブックを使った情報発信を開始し、新メニューの開発を進めている。

　新店での主力メニューは、船橋産の小松菜を使用した「ふわふわ雲の親子丼定食」（880円、単品680円）を企画。鶏がらでだしを取ったスープを手作りの塩麹（こうじ）で柔らかくしているという。卵の白身をメレンゲにして、黄身を付けてご飯と一緒にかき込む「鶏すき風」や、全部ご飯に乗せて食べる「親子丼風」など食べ方も複数楽しめるとも。

　現店舗での営業時間は11時30分～14時、18時～22時。