船橋市中央卸売市場(船橋市市場1)内の「関連商業組合」が主催する「市民感謝デー」が4月7日、同組合加盟店58店で開催され、多くの市民でにぎわいを見せた。
市民感謝デーは、組合加盟店で買い物をすると購入金額に応じて「福引券」がもらえ、当選すると同組合58店舗のうち38店舗のいずれかで使える「商品券」がもらえるもの。「商品券」の使用を指定店のみとすることで組合加盟店の新規客増加につなげる狙いだ。
同市場では、これまでにも「楽市」という一般開放デーを年4回開いているが、組合主導での一般開放は初の試みとなる。
開催に至った経緯について、同組合理事で菓子卸売業を営む山下大八さん(52)は「市場内には食堂や食料品、刃物などの道具や厨房機器、整体や理髪店などの各種サービスを提供する店があるが、あまり知られていない。食品は市場外で食べるよりも割安で新鮮なものを提供しており、問屋では市販で購入するよりも安くさまざまな品がそろうが、告知不足で市民の方の多くがそれを知らない」と話す。
国から再編の推進を迫られている同市場は、今後2年以内に「市場の広域化」「地方卸売市場への転換」「他の卸売市場と統合」「卸売市場との連携」など5項目の選択肢から今後の方針を選ばなければならない。いずれにしても「中央卸売市場」が外れる可能性が高いと見て、生き残りを懸けたアピール策を進めてきた。
当日、漬物店を営む「箕輪商店」の店主は「最近は土曜日にも一般のお客さんが来るようになってきた。今日は、感謝デーを知らずに来場した方も多かった。初回なのでこのようなものでは」と感想を語った。
これに対し、「これから告知を強化していきたい。来店客が増えてくると、受け入れ店舗側にも工夫が必要」と山下さん。
同組合では、市場内にも一般消費者が購入可能な店があることをアピールするため、今後も「市民感謝デー」を毎月(楽市開催の3、6、9、12月は除く年8回)第1土曜日に定期開催し、認知度アップにつなげていく狙いだ。