船橋市湊町で3年に1度開催されている「湊町八剱(やつるぎ)神社本祭り」が、7月12日から始まった。
同祭りは、船橋の漁師町に蔓延した疫病を払うことを目的として江戸時代に始まり、現在では疫病退散のほか漁師たちの海上安全や大漁祈願などの願いも込めて行われている。
1947(昭和22)年からは本祭りを3年ごとに行うことが決められ、以降は湊町の12町会が当番町を持ち回りで担当しながら受け継がれてきた。今年の当番町会は「東納谷(湊町第五自治会)」が務め、同自治会会長の大塚健吉さん(81)は「当番は36年に1度だけ回ってくる大役であり大変な名誉」と話す。
12日は船橋大神宮での例大祭と神輿出御の儀式に続き、神輿をトラックに乗せて各町会を回る「神輿渡御(みこしとぎょう)」が行われた。夕方からは「みなと中央公園」(湊町1)で夏まつり縁日も開催され、屋台などが並び、湊町総勢12町会による郷土芸能「ばか面踊り」の披露も盛り上がりをみせた。
13日からは、この祭りの最大の見どころでもある各町会での神輿のゆすり込みが始まっている。ゆすり込みとは、神輿を漁師の船に、神輿を支える人たちを波に見立てて、二天棒(担ぎ棒が二本)の神輿を左右に大きく転がすように揺らすこと。各町会でのゆすり込みには多くの見物客も集まり、大きく神輿が揺れる様子に歓声が上がっていた。
神輿のゆすり込みは15日まで。