京成津田沼駅近くに現在、プロゲーマーたちが集まる「基地」(習志野市津田沼3)が開設され、サブカルチャーの街として知られる津田沼が活気づいている。
「基地」は、開発系派遣のIT企業「グローバルセンス」(東京都千代田区、TEL03-6403-4902)が手掛ける新規事業「PGW事業部」の拠点で、賃貸マンションの1室を借りて使用。
同社社長は、工藤貴之さん。大手人材派遣会社勤務から2018(平成30)年1月に同社を創業。コンサルティング、システム開発の受託、ウェブサイトのデザイン制作などを通じて業容を拡大し、「PGW事業部(プロゲーマーズワールド事業)」を同11月に開設し、プロゲーマーの雇用を開始した。
「PGW事業部」は、「プロゲーマーという職業を未来の子どもたちは選択できる…そんな世界を僕らで創る」という事業ビジョンを掲げて創設。現在所属するのは、田中直樹さん(伝説のオタク)、丸山健二さん(レン)、林龍二さん(はやお)、神園雄太さん(神園)。
メンバーは格闘ゲーム専門のプロゲーマーとして海外の大会などにも出場。就業時間9時~18時をベースに、練習やユーチューブの配信、ファンとの交流やオンラインでの対戦などをこなす。月給は、「新卒大学生くらいの金額をベース」(同社広報)にしているという。
大会に出場する際の交通費は会社から支給。福利厚生面で社会保険や社員旅行なども実施。そのほか長時間プレーする際に腰痛を予防できるゲームチェア、ゲーム用のアーケードコントローラ(通称=アケコン)、大型モニターなどの支給もある。大会入賞時の賞金は、選手が手にできる。
選手には、ゲーム会社や開発会社、デザイン会社などがスポンサーに付き、試合に臨むときのウエアに企業ロゴなどが掲示される。
「プロゲーマー」といっても各自本業を持ちながら、仕事後に練習を重ね自費で大会に出場していた。柔道整復師として勤務していた経験のある林さんは「試合の勝ち負けだけでなく、ゲームのクリエーターがこだわって作っている世界観や動きなどを分かりやすく表現したい」と、あえてマイナーなキャラクターで勝負に臨む。