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船橋の農家が軽バンを使った移動販売 同級生が作ったナシの販売も

新興住宅地に登場した野菜直売所に人が集まる

新興住宅地に登場した野菜直売所に人が集まる

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 「重兵衛(じゅうべえ)農園」(船橋市高根町)園主の仲村学さんが現在、軽バンを使った朝採れ野菜の移動販売を行っている。

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 重兵衛農園は高根町で代々続く農家。仲村さんによると、同園は船橋のブランド野菜「船橋にんじん」の品種「ベーターキャロット」を栽培しており、現在「ベーターキャロット」の栽培をしている農家はその難しさから市内で5軒だけだという。同園の主な出荷先は、ニンジンとカブの時期は市場がメインとなるが、それ以外の時期は地域のスーパーに野菜を卸しているという。

 仲村さんは「昨年は住宅地にある駐車場の一角で野菜の直売をしていた。そこでは3時間待ってもお客さんが来るかどうか分からなかった。それであれば、リピーターとなってくださる方のいる場所を転々と巡ったほうがいいのではないかと思い、移動販売を決めた。豆腐屋さんからヒントを得た」と話す。

 新しく始めた移動販売先は、仲村さん夫妻のママ友の協力を得て、7月上旬は市内5カ所と八千代市勝田台エリアの計6カ所から始めた。

 現在の販売エリアは、金杉台、金杉町、金杉、緑台、新高根、飯山満、馬込町、八千代市勝田台の住宅地や友人宅の駐車場など市内9カ所を拠点にしている。北習志野駅近くで仲村さんが以前から常連客として通っていた飲食店「Zuccamo(ツッカーモ)」(船橋市西習志野)で店頭販売も行っている。

 「地域に密着して販売したい。スーパーに買い物に行くのが大変な場所や、買いに行くことが大変な方の役に立てたらうれしい。何よりも、お客さんの意見を直接聞けるのが醍醐味(だいごみ)」と仲村さん。

 1カ所の滞在時間は30分~1時間ほど。夕方に回っている。インスタグラムアカウント「@重兵衛の嫁」で、その日の販売物や販売エリア情報を告知している。「当面は知り合いがいるエリアでのみ展開していく予定」(仲村さん)とも。

 8月に入り、ナシの収穫シーズンに入ったことから、現在は市内のナシ農家「加納梨園」(船橋市二和東)のナシも販売する。「加納さんは自分の同級生。ナシを一緒に売りたいと思っていて…と加納さんに話を持ちかけたら、加納さんもどこかに売って歩きたいと思っていた」と明かす。

 仲村さんは「販売すると、『どうやって食べるの?』と調理の仕方などを尋ねられることが多い。その際、さらにいろんな情報をお伝えできるよう、野菜に関する資格なども取得していきたい」と意欲を見せる。

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