「奈良養鶏園」(船橋市馬込町、TEL 047-438-5489)が5月1日、船橋産の小松菜・ニンジンを飼料に配合して育てた鶏卵の新商品「船橋たまご」の販売を始めた。
同園は船橋市で1943(昭和18)年に創業した養鶏場。薬剤や抗生物質は不使用の飼料を使い、環境に配慮した鶏舎で鶏卵を生産している。2017(平成29)年8月には、個人養鶏場では珍しい農場HACCPも取得している。
同園の奈良育子さんは「小松菜とニンジンは船橋市の特産野菜だが、廃棄されてしまう量も多く、地元の農家に貢献できなる方法はないかと養鶏園の職員で話し合ったのが商品開発のきっかけ」と話す。「長年、ここで畜産に携われるのは、住民の理解あってのこと。地元・船橋に貢献できる卵を作りたかった」とも。
仕入れた小松菜とニンジンは細かく切ってから天日で干し、専用の機械で粉砕して粉にしてから飼料に混ぜている。同園の飼料は、市販の配合飼料に頼らず、鶏の調子や季節などを考慮しながら、遺伝子組み換えでないトウモロコシをメインにアスタキサンチン・ガーリック・酢・四国産の塩などを混ぜ合わせている。
育子さんは「従来の飼料に船橋産の小松菜・ニンジンを加えたことで鶏の健康面に良い影響があったのか、約70%だった産卵率が80~90%に上昇した。黄身の赤みも増し、菓子に使うと色がきれいに出るので、菓子店からの問い合わせもある」と喜ぶ。船橋市のふるさと納税返礼品にも選ばれた。
発売初日から連日、完売が続く。育子さんは「あまりに反響が大きいので、地元の農家さんと協力して卵の生産量を増やし、イベントなどでも販売して船橋をもり立てていきたい」と意気込む。
1パック(6個入り)=500円。営業時間は9時~18時。水曜定休。