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津田沼駅近くに「たちばなごはんカフェ」-保育園給食へのこだわり生かす

たちばな保育園の長野春信園長(右)と小川晶副園長

たちばな保育園の長野春信園長(右)と小川晶副園長

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 津田沼駅近くの住宅街の一角にあるたちばな保育園(船橋市前原西2)が3月2日、「たちばなごはんカフェ」(前原西2、TEL 047-474-4718 )をオープンした。

室内の様子(関連画像)

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 保育園給食の特色を生かした同カフェは、たちばな保育園が力を入れている保育園給食「たちばなごはん」のコンセプトを生かし、無添加調理やアレルギー対応食の技術を「カフェ」というツールを通じて大人に提供していくもの。
 同保育園で提唱する「たちばなごはん」は、食材や調理方法だけにとどまらず、食事の雰囲気やとり方、その際に使用するテーブルや椅子、食器などにも独自の理論を取り入れている。

 オープン当初に提供するメニューは、アップルジュース、牛乳、紅茶、コーヒー、ココアなどのドリンク類と、米粉を使用した3種類(プレーン、ココア、小松菜)のパン。米は、契約農家から仕入れ、小松菜は同一法人内で栽培したものを使う。

 コーヒーは、津田沼駅近くの「珈琲(こーひー)豆のおおつか」(前原西2、TEL 047-455-4750)が同園のコンセプトに共感しオリジナルの「たちばなブレンド」を提供する。牛乳は学校給食などで扱われるメーカー「タカナシ」を採用した。

 店舗面積は約15坪、店内はテーブル6席、カウンター3席。 植草学園大学で教鞭(きょうべん)をとる同園副園長の小川晶(あき)さんが同店のメニューを監修する。「マイノリティーを作らない」が基本コンセプト。

 パンを食べられないまま育ってきた小麦アレルギー症状の重い子どものため、「小麦ではなく米でパンを作る文化が発展していたら…。もっとおいしいパンを食べることができたのに」と考え、米粉のパンをおいしく食べる技術を研究した。

 小麦のパンを食べられない子どもに「自分はダメな子なんだ」と思わせるのではなく、「米粉のパンのほうがおいしいから、みんなでそっちを食べよう」と、技術の向上でマイノリティーを作らない方向性を考えるという。「アレルギー対応だからおいしくないのは仕方がないと諦めるのではなく、前向きに取り組もうという考え方」と小川副園長。

 開店後しばらくは、7時~9時の送迎ママや通勤、通学者の多い時間帯はセルフサービスでコーヒーを提供する。9時以降は近隣の住民や高齢者に向け、フレンチプレスなどでゆっくりとコーヒーを楽しんでもらう。

 社会福祉法人が運営する同カフェは、営利を追求するのではなく、食育を通じて地域への貢献を図るのが目的。子どもを産みたい親や子育てをしている世代の支援だけではなく、結婚する前の若い男性に向けてもバランスのとれた朝食メニューを提供していくという。
「結婚前の若い男性は子育てと最も縁遠い存在。その層の食事を支援することが、結果として子育ての環境整備にもつながる」と小川副園長。

 現在の営業時間は7時~11時までだが、今後はランチやディナーも視野に入れる。朝食メニューも徐々に増やしていく予定という。

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