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船橋の飲食店が復興支援に「石巻の牡蠣」-震災4周年に合わせ

11日朝に水揚げされたカキを殻付きのまま運ぶ予定

11日朝に水揚げされたカキを殻付きのまま運ぶ予定

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 船橋市内の飲食店5店舗で、東日本大震災4周年に当たる3月11日、震災被害の大きかった宮城県石巻市の漁師から当日朝、直接買い付けた「復興牡蠣(かき)」を提供する計画が進んでいる。

企画立案者の「伏見屋」店主伏見太郎さん(関連画像)

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 企画立案者は、新京成二和向台駅近くの焼き鳥居酒屋「伏見屋」(船橋市二和東6、TEL 047-447-1355)の店主・伏見太郎さん。昨年も震災の3周年に合わせ石巻のカキを振る舞った。

 震災被害の影響も薄れてきた昨年3月10日、伏見さんは「たった3年前、あんなにたくさんの人が亡くなった大きな災害があったのにみんな忘れてしまっているのではないだろうか。このままでいいのだろうか。自分にできることは何だろう」と考え、飲食店経営の立場から、来店客に被災地域のカキを提供する企画を実行に移した。

 仕入れ先も決めず宮城県に単身乗り込み、知り合いのつてを使って石巻市内牡鹿半島鮎川地区の漁師から直接カキを数百人分購入した。

 すぐに船橋へ戻り、店に着いたのは開店直前だった。11日の来店客に「宮城県の新鮮なカキなのでよかったらどうぞ」と振る舞ったところ、「そうだよね、震災からちょうど3年だもんね」と常連客が声を発した。「自分の立場でできることをやっていくことで、何かモヤモヤしたものが晴れた気がした」と伏見さん。

 今年は、伏見さんの思いに共感した市内の飲食店4店のオーナーも企画に合流。伏見屋のある二和向台だけでなく、船橋駅、東海神駅、北習志野駅、滝不動駅でも石巻のカキメニューを提供する予定だ。

 同企画に賛同しているのは、中村修さんが経営する「地産工房KAN」(大穴南1、TEL 047-461-0121)、西内大さんが経営する「FOOD'sBAR unLOC」(北本町1、TEL 047-421-5560)、飯田敏明さん、森祐次郎さんが共同経営する「炭火串焼びんすけ」(習志野台3、TEL 047-401-9575)、鈴木雅史さんが経営する「粉者」(本町1、TEL 047-401-2578)の4店舗。いずれも11日の来店客に、宮城県石巻鮎川地区で水揚げされたカキを提供する。

 伏見さんは、森さん、飯田さんらと10日23時ごろ二和向台の伏見屋を出発。常磐道を経由して翌朝4時ごろを目安に宮城県入りする。その後、震災被害の大きかった海岸線を視察し、8時に現地の漁師グループ「大漁プロジェクト」のメンバーからカキ500人分を購入。10時には現地を出発して夕方に船橋市内に戻り、各店にカキを納品する予定だ。

 各店とも混雑する可能性があるので、空席状況は要確認。

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